「いっときの全盛期のソフトバンク、誰でも勝つよ。千賀(滉大)が投げて、森(唯斗)とか抑えが150キロ。で、打線は柳田(悠岐)中心に。誰でも勝てますよ。王(貞治)会長と秋山(幸二)監督が作った遺産なわけじゃない」
誰が監督をやっても勝てる——。確かに工藤公康監督時代のあの巨大戦力を見ると、そう思うのももっともなことなのか。
この発言の主は、巨人の大久保博元打撃チーフコーチ。野球解説者・髙橋尚成氏のYouTubeチャンネル〈髙橋尚成のHISAちゃん〉に登場すると、暗に工藤批判を展開したのである。さながら「優勝したのは自分の力ではないだろう」とでも言いたげだ。
工藤氏は2015年に、ソフトバンク監督に就任。3度のリーグ優勝、日本一5度を達成した「名将」だ。2019、20年の日本シリーズは原巨人と対戦して2年連続の4勝0敗と、圧倒的な強さを見せつけた。
2021年に4位に転落した責任を取って辞任した工藤氏だが、それでも選手起用の妙は評価が高い。
「工藤氏を巡っては、野球解説者時代の大久保コーチが、2020年オフに不振の内川聖一を放出したことに腹を立てていました。内川は2000安打を達成した、球界屈指のバットコントロールの持ち主。花道を用意してやればヤクルトに移籍することなく、気分よくソフトバンクで現役を終えられたのではないかと、持論を展開したのです」(ネットライター)
巨人のチーム作りについて、大久保コーチは、
「原監督がひとりで作ってるわけよ」
一部の巨人ファンからは、ポスト原の候補として工藤氏を挙げる声も出ているが、仮に工藤体制となれば、「反工藤」たる大久保氏の居場所はなくなることだろう。
(所ひで/ユーチューブライター)