先の広島3連戦前から優勝マジック点灯の話題でもちきりだった阪神で、すっかり寂しくなっている選手がいる。近本光司、中野拓夢、大山悠輔ら20代後半の選手が躍動する中で、今シーズン一度も1軍に呼ばれていない同世代といえば…2015年の新人王、高山俊である。
日大三高、明治大を経て、ドラフト1位で入団。ルーキーイヤーは出場134試合で打率2割7分5厘、8本塁打、65打点を記録。2019年に後輩の近本に抜かれるまで、球団新人最多の136安打を放つなど、将来を嘱望された選手だったはずなのだが…。
「守備に難点があったことで、首脳陣が厳しく指導したことをきっかけに打撃不振に陥り、以降は1軍と2軍を行ったり来たり。昨年は2年ぶりに1軍昇格してヒットを打ちましたが、結局は38試合の出場に終わった。今年もキャンプからアピールしていたのに、全くお呼びがかかりません」(球団関係者)
ドラフト2位の同期入団は、同じ明大の捕手だった坂本誠志郎がいる。
「目立った活躍はできていなかったものの、基本に忠実で、なおかつキャプテンシーがある人材として、『高山のバーター枠』で獲得した」(前出・球団関係者)
というが、矢野前監督時代に才能が開花。今や1軍正捕手として、梅野隆太郎と火花を散らす存在に成長した。一方の高山はどうなるのか。
「性格的に『もうダメだ…』と腐ってしまい、それが態度に出たのが大きな要因です。他球団の編成担当者も『才能があっても、あれでは獲れない』と、リストから外しています」(前出・球団関係者)
ドラ1選手を簡単に首切りできないとはいえ、岡田監督が若手外野手を育てた今、オフに首筋が寒いのは言うまでもない。