スポーツ

元日本代表・前園真聖が激白「欧州移籍の祖」になれなかった理由

 今では当たり前となったサッカー選手の欧州移籍。その道を切り開いたのは1998年にイタリアセリエAのペルージャに移籍した中田英寿氏だ。中田氏の活躍によって日本人選手に注目が集まり、多くの選手が次々と海を渡った。

 しかし、もし前園真聖氏の移籍が実現していれば「欧州移籍の祖」は彼になっていたかもしれない。96年のアトランタ五輪でブラジルを破る「マイアミの奇跡」を成し遂げ、世界中から注目を集めていた当時、移籍は夢物語ではなかった。前園氏も自身のYouTubeチャンネルで海外挑戦を考えていたことを明らかにした。

 アトランタ五輪の後、当時は横浜フリューゲルス(横浜F・99年に消滅)に所属していた前園氏はこう感じたという。

「Jリーグで自分はやれると思っていたけど、通用しなかった。ブラジルやナイジェリアの選手と毎日練習からやりたい。世界に行きたいと言った」

 すぐにチャンスは訪れ、スペインのセビージャFCのGMと密談が行われたが、結局移籍は実現することはなかった。理由はいろいろと報じられたが、

「代理人がいなかった。チームとしては行かせたくない。知らない日本人に5億や6億を払うチームはない」

 と明らかにした。

 この前園氏の話について、当時を知るサッカーライターが補足する。

「横浜Fからすると移籍されれば戦力ダウンになるので、行かせたくありません。移籍金を満額払ってくれるなら手放しますが、あの頃、日本人選手に移籍金を払う欧州のチームはなかった。そんな状況から、横浜Fが積極的に売り込むことはしない。本来ならそれは代理人の役割ですが、当時は代理人自体が浸透していませんでしたからね」

 結局、前園氏と横浜Fは移籍を巡って関係が悪化。不信感を抱いた前園氏は97年にヴェルディ川崎へと移籍する。

 後に前園氏はブラジルリーグのサントスFCに期限付きで移籍しているが、もしあの時、セビージャFCへの移籍が成立していたら、前園氏の人生だけでなく日本サッカーそのものが変わっていたかもしれない。

カテゴリー: スポーツ   タグ: , ,   この投稿のパーマリンク

SPECIAL

アサ芸チョイス:

    なぜここまで差がついた!? V6・井ノ原快彦がTOKIO・国分太一に下剋上!

    33788

    昨年末のスポーツニュース番組「すぽると!」(フジテレビ系)降板に続いて、朝の情報番組「いっぷく!」(TBS系)も打ち切り決定となったTOKIOの国分太一。今月30日からは同枠で「白熱ライブ ビビット」の総合司会を務めることになり、心機一転再…

    カテゴリー: 芸能|タグ: , , , , |

    医者のはなしがよくわかる“診察室のツボ”<寒暖差アレルギー>花粉症との違いは?自律神経の乱れが原因

    332686

    風邪でもないのに、くしゃみ、鼻水が出る‥‥それは花粉症ではなく「寒暖差アレルギー」かもしれない。これは約7度以上の気温差が刺激となって引き起こされるアレルギー症状。「アレルギー」の名は付くが、花粉やハウスダスト、食品など特定のアレルゲンが引…

    カテゴリー: 社会|タグ: , , , , , |

    医者のはなしがよくわかる“診察室のツボ”<花粉症>効果が出るのは1~2週間後 早めにステロイド点鼻薬を!

    332096

    花粉の季節が近づいてきた。今年のスギ・ヒノキ花粉の飛散量は全国的に要注意レベルとなることが予測されている。「花粉症」は、花粉の飛散が本格的に始まる前に対策を打ち、症状の緩和に努めることがポイントだ。というのも、薬の効果が出始めるまでには一定…

    カテゴリー: 社会|タグ: , , , , |

注目キーワード

人気記事

1
巨人・坂本勇人「2億4000万円申告漏れ」発覚で「もう代役・中山礼都の成長に期待するしかない」
2
青柳晃洋「マイナー登板でも大乱調」の暗闇…また「有原式」「上沢式」が発動されるのか
3
フジテレビ第三者委員会の「ヒアリングを拒否」した「中居正広と懇意のタレントU氏」の素性
4
巨人「甲斐拓也にあって大城卓三にないもの」高木豊がズバリ指摘した「投手へのリアクション」
5
フジテレビ衝撃の報告書に登場する「タレントU」は「引退」を口にした!当てはまる人物は…