日本サッカー協会が浦和レッズの暴徒化騒動を受け、臨時の天皇杯実施委員会と理事会を9月初旬にも開くという。
浦和は8月2日の名古屋との4回戦(CSアセット港サッカー場)で0対3で完敗し、試合後、100人以上のサポーターが暴徒化。ピッチに侵入して警備員を押し倒したり、相手サポーターの胸ぐらを掴むなど大暴れした。また、相手ゴール裏付近で罵声を浴びせるなどの威嚇行為も発覚している。
当初、浦和はピッチ侵入者に限定して31人に9試合入場禁止、45人に厳重注意など、計77人への処分を発表。また5日の記者会見で「暴力行為はなかった」とコメントしていた。ところが協会が映像検証を行った結果、新たに40件の違反行為が確認され、田嶋幸三会長は「暴力に相当するものがあるという報告が上がってきている」と発言している。
サッカーライターが語る。
「今後の議論によっては、浦和の来年度の天皇杯出場資格剥奪や悪質サポーターの永久追放など、かなり重い処分が科される可能性があるでしょう。今年7月12日の天皇杯3回戦のFC東京-東京ヴェルディ戦では、FC東京サポーターが火薬類等危険物を持ち込み使用したとして、当事者の4人にすべての国内試合への無期限の入場禁止という処分が下されている。今後はいかなる違反行為も厳罰の流れになっていくでしょうね」
例えばプロ野球ファンの場合は、どんなに試合が荒れようともサッカーのように暴徒化することはめったにないが、
「Jリーグではファンを『サポーター』と呼び、チームと一緒に闘う『12番目の選手』という密接な関係のため、サポーターは不甲斐ない試合に腹が立つのだという。協会とJリーグは『子どもや家族が安心して観戦できるスタジアムづくり』を目指しているといいますが、こうなると『サポーター』という呼び名を変えチームとの距離を離した方がいいのではないか、そんな寂しい話も出てきそうです」(前出・サッカーライター)
まずはどのレベルの処罰が下されるかに注目だ。
(ケン高田)