ファンもメディアもスポンサーも、憤怒を募らせている。ビジターゲームの球団ワースト連敗記録を更新した中日ドラゴンズに、球団史上初の2年連続リーグ最下位という危機が迫っている。投手陣が揃っているだけに、最大の原因は打力不足、長打力不足だ。
暗黒時代突入のドロ沼に落ち、失うものがなくなった中日は今、仰天の特効薬に手を出そうとしているという。球界関係者が打ち明ける。
「西武ライオンズが放出したがっている山川穂高を引き取る、というものです。一部では、日本ハム時代にトラブルを起こした中田翔を獲得した実績のある巨人入りを報じるメディアがありましたが、メリットがないと拒否する動勢です。守るところがなく、ファンのアレルギーも強いことから、球団上層部が『山川獲得はない』と、懇意にするメディアに伝えている。落ちるところまで落ちた中日ならば、山川といえど打線の救世主として歓迎され、入団は可能です」
今シーズンは本塁打増産に向けてアリスティデス・アキーノ、オルランド・カリステを獲得したが、大失敗。一方で、大砲の細川成也や石川昂弥は育っている。
「山川がクリーンアップに入れば細川、石川と強力打線を組むことができます。3選手を手助けするために『ホームランテラス』を増設する動きも活発化している。バンテリンドームのホームランテラスは地域やファン、スポンサーらの悲願。実現すれば細川、石川、山川の3人で100本塁打も夢ではありません」(地元メディア関係者)
この特効薬が処方されれば、中日のAクラス入り、そして2011年以来のリーグ優勝が現実味を帯びてくる、かもしれない。
(田中実)