青森「共同通信社杯」◎郡司浩平/○新田祐大/▲古性優作/△眞杉匠
ビッグレース参戦が少ない中堅選手にとって、GⅡ戦はファンにアピールする絶好の晴れ舞台になる。
今年のGⅡ第3弾、青森「共同通信社杯」(9月15日㊎〜18日㊊)は、若手の登竜門として知られる。1次、2次予選は自動編成でもあり波乱含み。ただし、主力は順当にSS班と1班上位になりそうだ。
ここ2場所は決勝戦に乗られず、賞金ランキングも4837万円で12位(9月7日現在)に甘んじている郡司浩平が、自力含みの総力戦で必勝を期す。南関は深谷知広─郡司で2車ラインが濃厚も、松井宏佑、北井佑季が勝ち上がれば分厚い布陣になる。昨年に続いての連覇、3度目の頂点に立つとみた。
新田祐大が新山響平の後位から逆転を狙う。新田をガードするのは守澤太志─佐藤慎太郎。北日本SS班4人の結束は固く、早めに仕掛けて突き抜けがある。あとは前でやり合えば、GⅠ2勝の古性優作と、オールスター覇者の眞杉匠が台頭するとみた。
青森きってのスーパースター、新山が地元バンクで躍動する。今年まだ優勝がないのは、徹底先行を貫いているからだ。それでも獲得賞金約5300万円でランキング9位につけているのは、平塚ダービー決勝戦6着と岸和田高松宮記念杯同9着が大きい。若手機動型とマッチアップしても一歩も引くつもりはない。8人の選手を引き連れて風を切る姿は、さながら千両役者の見せ場でもある。
【大穴この1車】久米康平(徳島・100期)。
今年の特別は3月別府ウィナーズC(⑨③①④)の1戦だけだったが、2走目4万円超、3走目6万円超と高配当を連発した。直近では、優勝した前走の高知(①②❶)準決勝が2万円超。記念は4月武雄(③⑧①③)で初日4万円超、3日目と最終日は1万円超を演出した。先行もするが番手戦も巧みな自在型。久々のビッグレースで、2発絡んでもおかしくはない。
【狙い目の伏兵3人】
ホームバンク、しかも4年ぶりの特別で気合いが入るのが五日市誠(青森・89期)だ。6月岸和田(⑤①①)で優勝しており、もつれれば出番がある。
橋本瑠偉(栃木・113期)は、佐賀から栃木に移籍し、何より刺激を受けているのが練習仲間になった同期・眞杉の大活躍だ。まくり快勝に期待したい。
松本秀之介(熊本・117期)が九州の先頭で本領を発揮する。まだ23歳の若武者で、本格化するのはこれからだ。
山口健治(やまぐち・けんじ):1957年1月、東京都荒川区生まれ。競輪学校38回生卒業チャンピオンとしてデビュー。主なタイトルは日本選手権、競輪祭(2度)。09年1月引退。現在「スポーツ報知」評論家。