中日は1軍以上に2軍も重症である。今季のファーム成績はウエスタンリーグで全球団に大きく負け越す〝1人負け〟。かといって1軍に育成した選手を送り出せているかといえば、そうとも言いがたい。
「片岡2軍監督は、すっかり意気消沈してしまいました。最近は好きなお酒の量も増え、晩酌したまま寝落ちしてしまうこともしばしば。今オフに1軍コーチ陣の要職に就く予定だといいますが、今季中盤頃から立浪監督との不仲説がささやかれているだけに、来季もチームの指揮をとるかは不透明です。昨季まで阪神でヘッドを務めた井上一樹氏(52)を呼び戻して要職をあてがう可能性も浮上しています」(球界関係者)
そんな同期の不仲説を一笑に付すのは、橋本氏である。
「ありえませんよ(笑)。同期の中でもガチガチに固い絆で繫がっている2人ですからね。片岡の同志社大時代にも、先にプロになった立浪がごはんに連れだしたり、野球道具をプレゼントしたりと最も交友が深かった。時には、立浪が片岡の家から球場に通勤する日もあったぐらいですよ。片岡がプロ入りのモチベーションを高いレベルで維持できたのも、身近なところで立浪の待遇を見聞きした影響が大きい。当然、監督と2軍監督という立場の違いで意見の対立はあるでしょうが、2人が仲違いすることは考えられない」
同じくPLラインといえば、西武の松井稼頭央監督(47)と平石洋介ヘッドコーチ(43)も来季の飛躍を誓い合う2人だ。
「2人に接点があったのは楽天時代。先に引退した平石ヘッドは指導者に転身して、16年に2軍監督に就任。その年の松井監督は故障や打撃不振でファーム暮らしが長かった。監督と選手でありながら、先輩と後輩の複雑な関係性に悩んでいた平石ヘッドを『遠慮せずに何でも言ってくれ』と、松井監督が気遣ってくれたことに感謝の気持ちを抱いていたといいます。黒いものを白と言わせるほど、上下関係が出来上がった野球部出身者同士のやり取りですからね」(球界関係者)
今季から、松井監督を平石ヘッドが支える関係に変化したが、
「松井監督と選手の緩衝材として矢面に立つ平石ヘッドに対し『(選手時代に)大した実績もないのに出しゃばるな』と陰口を叩くコーチも少なくない。そんなネガティブな声にもまったく意に介さないようです」(球界関係者)
証言を聞けば聞くほど、PL出身者の結束は固い。中日が来季のペナントレースを奪取するためには、清原氏の入閣も単なるアドバルーンとは思えないほどの「究極の絆」なのだ。