残念ながら、1日も経たないうちに「入閣報道」は全否定された。20日午後に加藤宏幸球団代表は報道陣に対して「そのような事実はありません」と一蹴。やはり、球界復帰は前途洋々とはいかないのか。
「執行猶予は明けましたが、薬物治療は続いています。現在も気分の浮き沈みが激しく、調子が悪い日だと外出はおろか連絡さえ取れないといいます。今年の5月にも野球中継の解説をドタキャンしている。発熱を理由にしていますが、逮捕前から解説をドタキャンした〝前科〟が多くあり、いまだに出入り禁止のラジオ局やテレビ局もあります。1年間のチーム帯同が求められるヘッドコーチは任せづらいでしょう。現実的には、巡回コーチがいいところでしょうね」(スポーツ紙デスク)
同様に首脳陣や一部選手からのハレーションも根強いようで、
「ただでさえ、若手選手は立浪監督にビビっています。その先輩筋にあたる清原氏の入閣は、その恐怖政治に拍車をかけるだけでしょう。選手時代に付き合いのあった首脳陣の中には『挨拶に来んといてくれ』と、春季キャンプ中から怯えていたコーチもいたようです」(球界関係者)
とはいえ、今季も中日は攻撃面で迫力不足が否めなかった。9月28日時点で、チームの打率、本塁打、打点はセ・リーグ最下位の体たらく。チーム得点数383は12球団ダントツ最下位の数字だ。
「私なんかが言うのもおこがましいですが、近年の中日に長打力が足りないのは明白です。主砲候補の石川昂弥(22)や鵜飼航丞(24)の育成はマスト。今季ブレイクした細川成也(25)は、和田一浩打撃コーチ(51)の教えで才能が開花したと聞きましたが、清原さんの指導でさらなる成長を遂げ、本塁打を量産するかもしれません」(橋本氏)
事実、フロント内には清原氏の名声を待ち望む声も上がっているという。
「営業サイドは〝客寄せパンダ〟として集客に利用したい思惑もあるようです。今夏の甲子園でも次男の勝児君が代打で出場するだけで球場のボルテージは急上昇。控え選手なのに翌日のスポーツ新聞の1面を飾った。一般のチケット収入はもとより、スポンサー向けのシーズンシートの売り上げ増も見込めます。立浪監督以上に名古屋の財界を味方にできるかもしれません」(スポーツ紙デスク)
評価が分かれる清原氏入閣のプランは、まだ決着がついていない。