今季、自己ワーストの4勝、最多敗戦&最多自責点と、かつての面影はどこへやらの両リーグのベテラン勢。名リリーバーを含めたワースト投手に檄を飛ばす。
セのワーストピッチャー、巨人の菅野智之(34)は、2年連続での表彰となってしまった。2ケタ勝利8回を数えるエースが自己ワーストの4勝8敗、奪三振も54と前年から半減した。
元巨人の名ストッパー・角盈男氏が斬る。
「巨人がBクラスで終わったA級戦犯の一人だね。年を取るとどうしても球威は落ちてしまうけど、菅野はいい時のイメージのまま力勝負を挑んでいる。全盛期なら高めのボールは空振りかファウルになったけど、今はそれを打たれている。昔の名前では勝てないということですよ。もっと低めに、丁寧に投げるピッチングに変えれば、まだまだ活躍はできると思う。そのあたりを投手コーチとうまくディスカッションできればいいんだけどね」
ロッテと中日で活躍した愛甲猛氏は、体型の変化に注目する。
「太ったのも成績低迷の要因だよね。体のキレがなくなるんだ。ソフトバンクの和田毅(42)や大打者だったイチロー(49)を見てもわかるとおり、長くやれる選手は太らないんだ。メジャー帰りの松坂大輔(43)が日本で好成績を収められなかったのも、太ったのが要因だったと思う」
元西武監督の伊原春樹氏は「年俸5億円で4勝では話になりません」とした上で、4月中旬に左ヒジのクリーニング手術を受けた中日の大野雄大(35)もワースト候補に挙げる。
「10年ほど前からケガと戦ってきたようで手術に踏み切ったけど、年俸3億円で今季は1試合の登板ですからね。来年は頑張ってほしいです」
移籍1年目で同じく中日の涌井秀章(37)は、5勝13敗で最多敗戦&最多借金王に輝いたが、角氏は次のように擁護する。
「中日は攻撃陣がね。1試合平均で3点も取れていないでしょ(1試合平均2.7点。ちなみに阪神は3.8点)。涌井を含めてピッチャー陣を責めるのはかわいそうですよ。防御率2点台でも勝てないんだから」