大阪府警曽根崎署などが11月13日に、梅田の繁華街にあるホテルの一斉立ち入り調査に入った。昨今、梅田では「立ちんぼ女性」が問題視されていることを受け、署員らは未成年の入店を禁止するプレートや従業員名簿を備えているかを確認し、ホテルが違法行為に利用されている実情を従業員に伝えて注意を呼びかけた。
梅田では立ちんぼが増えており、大阪府警は8月から10月にかけて一斉摘発を実施するなど、警戒を強めていた。こうした立ち入りを受けて「いい迷惑ですわ」と語るのは、周辺のホテルに勤務する従業員だ。
「立ちんぼが使っているのは、休憩2700円の格安ホテルなのですが、今回、立ち入り調査が入ったとされるホテルのニュースの写真を見たら、休憩7000円前後の比較的、高級なホテルでした。値段が高いので、立ちんぼが利用することはまずないんですよね。ウチもそこそこの値段でやっているので、立ちんぼらしき女性を見たことはありません」
10月31日、梅田の通称「アメリカン通り」で客待ちをしたとして、女子高校生を含む20歳から28歳の女4人が逮捕された。それもこの立ち入り調査に影響しているのだろうか。先のホテル従業員がさらなる不満をあらわにする。
「その日はハロウィンだったのですが、梅田は人出が少なかったです。ミナミのように警察が警備する必要がなく、逮捕しやすかったんでしょうね。ただ、最近は警戒を強めているせいか、警察官がやたら増えた気がします。そのせいで、お客さん自体も減りましたね。立ち入り調査なんかやられて、これ以上、客足に影響しなければいいんですけど…」
警察官がウロつくような地帯では、客もホテルに入りづらいだろう。立ちんぼを取り締まるのはいいが、営業に大きな支障を来すことへの切実な苦情もあるのだ。