「みどりの窓口がない…だと…」
今年の年末年始は、筆者が愛読する「少年ジャンプ」のようなセリフを吐く乗客が増えると予想されている。
特に混乱が予想されるのが、スノボやスキー客が訪れる上越新幹線。スキーヤーの知人からJR越後湯沢駅、JR浦佐駅、JR上毛高原駅とJR燕三条駅の4駅のみどりの窓口が閉鎖されたと教えられた。ガーラ湯沢駅はスキー&スノボシーズンのみ、窓口が開いている。
これらの駅で新幹線の切符購入は「指定席券売機」での取り扱いのみ。障害者割引など、今までみどりの窓口で購入する必要があった切符は、ネット環境が整うまでは改札駅員に声をかけねばならない。
改札で他の乗客がややこしい相談をしていると、発車時刻を気にしながら数分、待たされるハメになる。
このJR東日本の、乗客サービスを無視した「効率化」には鉄オタだけでなく、出張族や機械操作が苦手な高齢者からも、不満の声が上がっている。高齢者や窓口購入していた障害者に「特急や新幹線には乗るな」と言っているようなものだ。
JR東日本管内で2025年までに閉鎖される「みどりの窓口」は7割、約300駅にのぼる。首都圏で70駅程度、それ以外の北関東と東北、上北信越エリアで70駅程度にまで減らされる予定で、東京の主要路線である山手線ですら、30駅のうち11駅にしか、みどりの窓口がない(12月5日現在)。もう在来線から特急や新幹線に乗り換える主要駅以外には、みどりの窓口がないくらいの覚悟をしておいた方がいい。
JR東日本のサイトで、みどりの窓口がある駅を調べることはできる。サービス精神ゼロのJR東日本の思惑に乗っかるようで、こんなことを勧めるのは悔しいが、年末年始に「券売機の混雑で新幹線に乗り遅れる」のを避けたいなら、あらかじめネット予約、チケットレスサービスで新幹線や特急チケットを事前購入しておくべきだろう。
クレジットカードを持ってない学生や機械操作が苦手な高齢者も、家族に頼んでチケットを予約購入してもらった方がいい。
ついでに言うと、JR東日本は今年6月から「無記名のSuica」の新規購入もできなくなっている。年明け、大学入試で上京する受験生がいる家庭は、ICOCAやSUGOCAなどJR各社のICカードやモバイルSuicaアプリを準備しておくことを強くお勧めする。
(那須優子)