2020年秋から始まったJR新潟駅万代口の整備が今年春に終了し、万代広場が新しく生まれ変わる。同駅を中心にバス事業を展開する「新潟交通」は、3月31日に「新潟駅バスターミナル」を開業すると発表した。
整備前の新潟駅は南口と北口にあたる万代口を行き来するのが難しく、バスの運行ルートは南北ではっきりと分かれていた。今回の整備で新潟駅は高架化され、1階にあたる部分が新潟駅バスターミナルになり、駅の2階からエスカレーターやEV、階段でバス乗り場へ降りて行けるようになる。「新潟駅前」と「新潟駅南口」停留所が統合されて「新潟駅」停留所として生まれ変わり、駅の南北を縦断する新たな路線が誕生する。大幅に利便性が向上するのは間違いない。
さらにもう1つ、利用者にとってありがたいことがあるという。新潟市在住の学生に話を聞いた。
「バス乗り場に屋根ができることが何よりもうれしい。万代口のバス乗り場は一部しか屋根がなく、乗る時に雨や雪に濡れてしまうことがありました。また駅からバス乗り場までの間も屋根がなかった。新たしいバス乗り場になれば、いちいち傘を差す必要がなくなります」
万代口のバス乗り場は廃止になるが、残念がる声も多い。旅行誌のライターは、
「このバス乗り場は『頭端式』という形の乗り場です。乗り場が櫛形になっていることから『櫛形ホーム』と呼ばれることがあります。鉄道でいえばかつての東横線渋谷駅がそうでした。今ではとても珍しい貴重な形式の乗り場なんです。旅情にあふれていてとてもいい乗り場だったのですが、なくなってしまうのは残念ですね。3月31日までにもう1度ぐらい乗りに行きたいものです」
生まれ変わる新潟駅に注目したい。
(海野久泰)
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