最近、寺田千恵のスタートが速くなってきた。実は01年6月、寺田が唐津グラチャンで女子として史上初のSG優出を決めた頃、彼女の平均タイミングはコンマ18だった。このあとも11年ほど、判で押したようにコンマ19前後のスタートを続けていた。今も寺田に電撃速攻のイメージが薄いのはその影響である。
だが、12年に女子勝率ナンバーワンに輝いた頃から、寺田のスタートはにわかに鋭くなった。ここ2年間の平均タイミングはコンマ16。そしてこの仕掛けを新しい武器に4期連続で7点勝率をマークした。4期通算512走して1着164本、2着118本、2連対率55.1%。どんな相手でも2走に1度は連に絡む好走を見せてきた。
13年5月、福岡オールスターで3コースから日高逸子らをまくり差し、平山智加を3着に沈めたレースは3連単9520円。14年2月下関の中国地区選で長尾章平をまくり、今村豊が3着に消えたレースも1万5390円の高配当だった。
「クイーンズクライマックス」(12月28日【日】~31日【水】)はズバリ、この寺田を狙いたい。舞台の住之江は3年間に17走して1着9本、2着2本、3着5本。3連対率94.1%、着外1本の得意水面。鋭発一気に波乱の主役に躍り出るだろう。
なお、寺田の次走地は1月5日~10日の「徳山一般戦」となっている。
◆ボートレース評論家・水上 周
◆アサヒ芸能12/22発売(1/1・8年末年始合併特大号)より