阪神・岡田彰布監督が4月5日のヤクルト戦から再び「取材拒否」モードに突入している。4月8日には一部媒体が「取材拒否が続いている」と報じたが、今年に入って2回目。現場には不穏な空気が流れている。
発端は4月4日のDeNA戦(京セラドーム大阪)。逆転黒星を喫し、ホーム開幕カードで負け越しとなった試合終了後、記者に囲まれた岡田監督は、
「ちょっと想定外やな。ちょっとやな。おーん」
これが見出しとなって翌日、大々的に報じられると、岡田監督が慌てて球団関係者を通じ、「想定外とは言ってない」と各マスコミに猛抗議。そこから岡田監督がしばらく取材に応じることがなくなってしまった。在阪テレビ局関係者が嘆く。
「DeNA戦後の取材内容の録音を確認してみると、『想定外』と口にしています。それを『言ってへん』というんだから、押し問答ですよ。担当メディアは『また始まった』と呆れています」
3月のオープン戦期間中に「取材拒否」したのも、試合後の談話を「ミスリードした」と岡田監督が激怒したから。署名記事だったこともあり、あるスポーツ紙の記者がネット上で誹謗中傷されるなど、激しいバッシングに遭った。
「本当に気に食わないのなら、筋の通った理由を当事者にはっきり伝えればいい。それをやらないから、また揉めてしまっている。しばらく取材には応じないようですが、このままではシーズン中も何度も取材拒否警報が出されそうです」(前出・在阪テレビ局関係者)
2023年6月には、分の悪い横浜スタジアムについてチクリ。
「時間が長いよな、イベントの。ちょっと拍子抜けする。野球に関係ないイベントばっかりしてる。言うとけよ、横浜に」
これが大きく取り上げられ、翌日からタイガースが連敗すると、岡田監督は取材をシャットアウト。
「イベントの記事からおかしくなった」
と怨嗟をブチまけ、追いすがるメディアを無視して迎えの車に乗り、球場をあとにしている。スポーツ紙デスクが言う。
「岡田監督はこれまでメディアを使って、選手に苦言や称賛メッセージを送って叱咤してきました。他球団への発信で煙に巻き、攪乱作戦に出ることもあった。他方で、自分の意図しない方向への報道は、非常にイヤがります。今回の『想定外』も自分が発した言葉とはいえ、あとから思い返したところチームにマイナスになる発言と考え、気に入らなかったのでしょう」
あるいは、こんな声もある。
「今の阪神担当メディアは30代が現場責任者(キャップ)を務めており、岡田監督とは親子以上の年齢差があります。そのため、独特の言い回しで語る岡田監督の本質を、なかなか理解できないのです。今年が監督2年目ですが、負けが込んだりすると、敗因など聞きにくい質問は全て、前政権時代に記者だったベテランに押し付けてしまい、自分たちはおっかなびっくりでなかなか核心をつけない。そうした状況に、岡田監督も辟易しているのでしょう」(前出・スポーツ紙デスク)
他球団との戦いに、メディアとの冷戦も加わったタイガース。連覇は大丈夫なのか。