阿部巨人が、新外国人の緊急補強に乗り出す可能性が出てきた。
V奪回を目指す巨人は現在、野戦病院化している。早期復帰の可能性はあるが、丸佳浩が4月7日のDeNA戦で右ハムストリングを痛め、開幕シリーズで活躍した梶谷隆幸は、左膝の違和感で出場選手登録を抹消された。
それだけではない。助っ人として活躍が期待されている外国人選手の離脱も相次いでいる。メジャーリーグ通算178発のルーグネット・オードアは、2軍での調整を受け入れずに、開幕3日前に電撃退団。帰国してヤンキースとマイナー契約を結んだ。
昨季6勝を挙げて先発ローテの一角に食い込んだフォスター・グリフィンは、4月8日に右脇直筋筋挫傷で出場選手登録を抹消された。また、昨年5勝したヨアンダー・メンデスはオープン戦からの不振で、2軍での調整を余儀なくされている。
エスタミー・ウレーニャら4選手とは育成契約を結んでいるが、3カードが終了した時点で1軍に在籍している外国人選手は昨季、阪神に在籍していたカイル・ケラーしかいない状況だ。
スポーツ紙遊軍記者はそんな現状を踏まえ、次のように説明する。
「ひと昔ほどではないですが、外国人選手の出来不出来がペナントを左右しますからね。このまま巨人が外国人選手を補強しないでおくとは思えない」
さる球団OBも、
「メジャーではそろそろ、戦力外通告を受ける選手が出ている。この時期に大物の獲得は難しいかもしれないが、昨シーズンDeNAでプレーしたトレバー・バウアーの例もある。巨人が新外国人の獲得調査に乗り出しているのは間違いない」
既にサンフランシスコ・ジャイアンツからFAになった筒香嘉智の獲得は決定的だが、まだまだ戦力は整ってはいない。
「巨人としてはこのまま、3年連続でBクラスに甘んじるわけにはいかない。金にモノを言わせてと揶揄されようが、勝てば官軍ですからね」(前出・遊軍記者)
しばらく巨人の動向からは目が離せない。
(阿部勝彦)