SNSをやっていると、全く知らない人からの批判的なコメントや、いわゆる「クソリプ」を受け取ることがある。他人から心ない言葉を掛けられ、傷ついた人もいることだろう。そんな時、どうすればいいのか。元日本代表で「野人」の愛称で知られる岡野雅行氏が、播戸竜二氏のYouTubeチャンネルに出演し、これまでの経験から築き上げた対処法を披露した。
岡野氏は熱狂的なサポーターがいる浦和レッズで主にプレー。熱いサポーターからこんなことをされたことがあったと話した。
「浦和レッズのサポーターは家まで来るんだよ。ピンポンって鳴って、何だろうと思ってドアを開けたら、サングラスかけて革ジャン着た人たちが家の前に来て『岡野、なんなんだ今日の試合!』って言いに来たことがあった。『すみません、わかった。次の試合で頑張るからまた応援してください』って。それで勝つと皆さん『こないだ、ごめんね』みたいな。すごいいいのよ。陰口でも何でもないわけです」
当時、優勝を争っていたガンバ大阪のサポーターからは、ひどい仕打ちを受けたと言う。
「(アウェーの試合で)俺がバスを降りたらバナナがぶら下がってて、ガンバのサポーターが『岡野、餌あるぞ』。今じゃ大問題だよ。でも、俺が笑ってそれを食べたらガンバのサポーター、喜んでくれた」
これらの経験と、のちに起きた体験からは得たものがあったと、岡野氏は言う。
「昔、ブログでふざけたことを書いたら、それに噛みついた人がいたの。『こんなのありえねえ』とか『お前、バカなんじゃねえか』みたいな。俺が『名前も書かないのにそういうふうに言うのはよろしくないと思う』ってコメントしたら、住所と名前書いてきた。俺もう、あなたすごいってほめたの。俺が本当に申し訳なかった。余計なことをしたから、こんなことになって。皆さんも責めるのはやめてください、って。その後に池袋でサイン会やったら『僕です。ブログで文句言ってたの』って。『僕ね、岡野さんだけじゃなくて、全芸能人に文句を書いてる。みんな閉鎖するけど、岡野さんだけ反応してくれたから大ファンになりました』。そういう人もいるんだよ」
こうして岡野氏は、SNSで批判的なことをぶつけてくる人の逃げ道を作ってあげないといけないな、と気付いたという。厳しい批判にさらされてきたサッカー選手だからこそ見出した、SNS時代を生き抜く術。ぜひ参考にしたい。
(鈴木誠)