メキシコ議会で開かれたUFOに関する公聴会で、地元ジャーナリストにより「宇宙人」とされる2体のミイラが公開されたのは、昨年9月だった。このジャーナリストは、
「メキシコ、ペルー、カナダの大学や研究機関で、X線やCTスキャン、DNA検査、放射性炭素年代測定などをした結果、1000年から1400年前の宇宙人の死体だと確信した」
と説明して胸を張ったが、その後、作り物であることが判明。古代の遺物に詳しい関係者が解説する。
「その後の調査で、このミイラは地上絵で知られる南米ペルーのナスカから持ち出された盗品の可能性が高いことがわかりました。ナスカの洞窟には今もなお、古代の遺物が数多く現存している。それらの盗難があとを絶たず、闇取引によって高額で売買されており、中にはミイラも数多く含まれています。それらの盗品がペルーからフランスやスペイン、ロシアなどへと密輸され、流れ流れて各国の博物館などで展示されていることもある」
相次ぐ盗難や略奪を受けて、ペルー政府は警察や検察、外務省らと合同対策チームを結成。密輸取り締まりを強化しているが、闇市場への流出は一向に止まらないようである。
そんなナスカの洞窟から奪われた盗品なのか、はたまた本物のエイリアンの死体なのか、かねてから話題のミイラがある。ベルギー最大のテーマパーク型動物園「パイリ・ダイザ動物園」に展示されているものだ。UMA研究家の話を聞こう。
「展示されているミイラは頭部が細長く、猿のような姿をしたものです。動物園の説明によれば、遠征隊のパーマー・ハドソンという人物がドイツのドレスデンで発見し、1875年に持ち帰ったものだとされています。ただ、動物園側はこのミイラについて、きちんと調査したのかどうかも含め、詳細を一切公表していない。そのため、本物なのかどうかは不明です。ただ、見た目だけで言えば、限りなく『エイリアンの死体』に近い。いずれにせよ、世界各地には、ナスカの洞窟から盗まれた遺物や、説明がつかない不思議なミイラがまだまだ多く眠っているのです」
ちなみに、この動物園ミイラはアメリカの人気漫画「パワーパフ ガールズ」のキャラクター「モジョ・ジョジョ」に似ていることから、「モジョ・ジョジョ・ミイラ」と呼ばれてるという。間近で見学できるようなので、興味がある方は旅行の折にでも訪れてみてはいかがだろうか。
(ジョン・ドゥ)