時代は今「イケおじ」ではなく「やさおじ」だという。イケおじは内面と外見がカッコいい、イケてるおじさんだが、やさおじはその名の通り、優しいおじさんのこと。やさ男の「やさ」ではない。
それを地でいくのが、キャイ~ン(天野ひろゆき、ウド鈴木)とずん(飯尾和樹、やす)だというのだ。
同じ芸能事務所に所属する彼らは、ほぼ同期の仲よしコンビ。4人はこの4月に、共同著者のエッセイ「キャイ~ン ずん 作文集」(徳間書店)を出版している。これは4人で地方へ旅行に行き、これまでのお笑い人生を振り返ったり、4人それぞれについて語っているというものだ。おじさんになってよかったこと、さんまやたけしにはかなわないから自分たちの領分を見極めて頑張っている、あるいは、やすにいたっては、自らの薄毛の歴史まで告白している。
この取材道中に出会った人が話す、4人の評価がすこぶる高いのだ。
「4人ともめちゃくちゃ優しくて、出会った人たちから求められる握手や撮影にすべて対応していて、本当に神対応だなと感じました。しかも『実際に見ると、みんなけっこうカッコいいんですよ』と言う人も」(出版関係者)
テレビ制作関係者は、こんなエピソードを明かす。
「昔は木村拓哉や福山雅治、若い世代なら佐藤健みたいなイケイケのイケメンにしか興味がなかった…そんな妙齢の女性タレントが、お酒の席で話していました。先日、番組でウドに会ったら、話し方や雰囲気に癒やされて、好きになってしまった、と。すごくカッコよかった、とも。その女性タレント自身もイケイケなファッションなのですが、『イケイケの時代はもう終わった。付き合う対象にはならない』とも言っていましたね」
キャイ~ンとずんの本を読めば、さらに滲み出る「やさおじ」っぷりがわかると同時に、女性にとっての「やさおじ」の魅力を実感できることだろう。