まあ、便乗したくなる気持ちはわかるが…。
東京都知事選後に何かとバッシングの対象にされているのが、前安芸高田市長の石丸伸二氏だ。
選挙特番で元乃木坂46のタレント、山崎怜奈の一生懸命な質問を〝石丸構文〟で一蹴したことが発端となり、その構図が出来上がった。
石丸氏のその後のメディア対応はいちいちチェックされ、おかげで世間レベルではアンチが急増し、論客たちによる攻撃の的となってしまった印象だ。
ところが、7月14日に放送された「サンデージャポン」(TBS系)に石丸氏が出演すると、放送後にこれまでとは意外な展開が待ち受けていたのだ。週刊誌記者が説明する。
「番組内で『石丸さんがやりたい政治は国政レベル?都政レベル?』というテロップが出ました。これは、以前の選挙特番で山崎が石丸氏に問いかけた質問と似ています。しかし、山崎は石丸氏に一蹴されて目の前で謝罪するほどでした。するとこの日、このテロップが出た画面のスクリーンショットを山崎がXに投稿したのです。さらに、そこで『当時質問を受けてどう感じたからあの答え方になった、という過去の出来事の意図はご説明なさっていたけれど、太田さんの今の質問に対する答えは返ってきていないのでは』と、石丸氏に挑むような文面を綴りました。これが世間の賛否をあおってしまったのです」
山崎の投稿に対し、アンチ石丸派や山崎擁護派からは「勇気ある発言」「蓮舫より優秀」などのエールが、逆に石丸支持派からは「石丸さんは都政で完結できると明確に答えていたはず」と反論があふれた。一方で、この騒動を醒めた目で見ている中立派からは、今回の山崎の投稿はあまり好意的には見られていないという。前出の週刊誌記者がうなずく。
「要は調子に乗らない方がいいというわけです。石丸氏バッシングのきっかけとして山崎とのやり取りは大きくクローズアップされましたが、山崎の長ったらしい質問をプロフェッショナルだったと認めている人は少ない。実際は石丸氏の対応があまりに高圧的だったことで、世論が石丸アンチへと動いたわけです。ですから、今回のバッシングに便乗したような山崎の我が物顔の投稿は、世間の多くが自分の味方だと勘違いしてないかということ。それを指摘する声がフラットな考え方の人たちから出ているのです」
事実、石丸氏と山崎のやり取りを経て、選挙特番にタレントはいらないという声はさらに強くなっている。山崎が石丸氏にリベンジしたいのなら、負けないほどの政治知識を蓄えて、もっと堂々と挑むべきだろう。
(田村元希)