7月28日の全国高校野球西東京大会決勝は、乱打戦の様相を呈した。結果は早稲田実業が日大三高に10-9でサヨナラ勝ち。9年ぶりに夏の甲子園の切符を手にした。
初回に早実の主将・宇野真仁朗(3年/写真)のタイムリー2塁打で先制。その後も四球と単打で日大三高の左腕エース・谷亀和希(3年)を攻めて、3点を先取した。
そのまま早実のペースで試合が展開するかと思われたが、2回に両チームが1点を取った後の3回に、日大三高の5番・岡本弦人のスリーランで同点に追いつかれてしまう。
4回には早実が勝ち越すも、5回に日大三高が逆転。シーソーゲームの展開で、同点のまま最終回へと突入する。9回表に三塁手のエラーで出塁したランナーを三塁まで進めるも、無失点に抑えた早実が、その裏に無死満塁から8番・内囿光太(3年)のレフト前サヨナラタイムリーで試合を決めた。
激闘を制した早実ナインはもとより、声援を送り続けた三塁側スタンドにいた一同が、祝福ムードに顔をほころばせていた。ところが閉会式を終えて、記念撮影の時間になると一変。突然、スタンドからグラウンドに抗議の声が降り注いだのだ。
「バックスクリーンに『第106回 全国高等学校野球選手権大会 優勝 早稲田大学系属早稲田実業学校】という文字が映ったんですが、そこに続いたのが『9年ぶり29回目』だった。正解が『9年ぶり30回目』だけに、早実の保護者や関係者から『30回目だよ!』というクレームが随所で飛び交うハメになりました。結局、最後まで訂正されることはありませんでしたが」(スポーツライター)
バックスクリーンを背景にした記念写真は、間違った記載のまま撮影終了。神宮球場の「凡ミス」がせっかくの盛り上がりに水をさしてしまった。