〈2024年8月14日に南海トラフはおこります〉
今から6年前にSNS上に投稿された「未来人の予言」が激しくクローズアップされている。
突然の緊急地震速報に驚いた人は多かったことだろう。宮崎県で震度6弱の揺れを観測するマグニチュード7.1の地震が8月8日に発生し、九州で最大で50センチの津波を観測した。
この大地震を受けて、気象庁は南海トラフ地震の想定震源域で大規模地震が発生する可能性が高まっているとして、初めての「南海トラフ地震臨時情報(巨大地震注意)」を発表した。
南海トラフは、日本列島が位置する大陸プレートの下に、海洋プレートのフィリピン海プレートが南側から年間数センチの割合で沈み込んでいる場所。前回の南海トラフ地震(昭和東南海地震(1944年)及び昭和南海地震(1946年)が発生してから80年ほどが経過した現在、いつ「再発」してもおかしくないと言われている。
オカルトライターが語る。
「これまでにも『未来人』を称する南海トラフ巨大地震の予言はたびたび投稿されており、ネットユーザーを不安に陥れました。2019年6月には〈2045年からきました〉という人物が〈2022年7月4日に南海トラフがやって(き)ます〉とツイートし、波紋を広げました。今回の〈2024年8月14日に南海トラフはおこります〉という投稿は、2052年からやって来たという人物が2018年1月4日にツイートしたもので、日向灘沖での地震をきっかけに掘り起こされ、拡散しています」
この人物は他にも、こんなことを綴っていた。
〈2023年に生まれ、1歳の時に覚えていませんが南海トラフ地震にあいました。岡山に住んでいますが、まだ首都にはなっていない頃です。一緒につながればなと思います〉
財界の一部には、首都直下地震などのリスクを鑑み、首都機能を岡山に移転させ、東京一極集中の是正を求める声もあるだけに、大いに気になるところだ。
気象庁の担当者は「数百回に1回という意味で、決して高い確率ではない」としながらも「南海トラフ地震が発生すれば、激甚な被害が考えられる。注意してほしい」と呼びかけている。
各人が防災対策を再確認し、万全の備えをすることが重要だろうが、「未来人」の予言が正しいならば、大惨事は目前に迫っていることになる。
(ケン高田)