1990年代初頭のソ連崩壊をはじめ、2001年9月11日に起こったニューヨーク世界貿易センタービル同時多発テロ、オバマ米大統領就任(2009年)、イスラム国の台頭(2010年)、そしてウクライナ紛争とロシアによるクリミア併合など、これまでに様々な予言を的中させた人物がいる。1996年8月に死去した、ブルガリアの予言者ババ・ヴァンガだ。
彼女の予言的中率は、あのノストラダムスを凌ぐ80%といわれ、世界の大事件や大災害を次々と予言して的中させた。そんな噂がヨーロッパ全土へと広がると、各国のVIPが助言を求め、ヴァンガの元を訪ねたという。
実は彼女の予言の中に「2023年の大きなイスラム大戦争により数百万人が死亡し、ヨーロッパはほとんど人が住めなくなる」というものがある。その信憑性に今、中東各国首脳陣らが大きな関心を寄せているのだ。海外の超常現象や予知能力者の実情に詳しいジャーナリストが語る。
「ババ・ヴァンガは12歳の時に、竜巻による砂嵐が原因で両目の視力を失い、その後に予知能力を得ました。ところがその能力があまりにも高いことから、ブルガリア政府は長い間、彼女の存在を国家機密扱いにして、いっさい表に出しませんでした。その後、2014年の政権交代を機に、知られることとなったわけです。その予言は公に語ったり、あるいは書き残したものではなく、生前の彼女から直接聞いた人々を経由して広まったもの。なので、本人がその通りに話したかどうかはわかりませんが、実際にその現象が起こる前に公表されていることで、信憑性の高さは折り紙付きだと言われます」
予言によれば「イスラム大戦争」は2043年まで続き、「ローマにカリフ制が樹立される」というのだが、
「実はこの予言が公表された当時、イスラム国(IS)が台頭していたこともあり、そちらに関連づけて論じられることが多かった。しかし周知のように現在、イスラム国は急速に勢力を減退させています。代わって勃発したのが、イスラム武装組織ハマスによる、イスラエルへの爆撃です。この戦闘にはアサド政権のシリアや、そのバックにいるイランの支援もあり、このままいけばイスラム諸国とヨーロッパの全面対決に発展してしまう可能性もある。そしてシリアとイランはともに、ロシアと蜜月関係にある。つまりこの戦争をきっかけに、第3次世界大戦が勃発する可能性もゼロではない。そんなことから、ヴァンガの予言がにわかにクローズアップされているわけです」(前出・ジャーナリスト)
本人は死してもなお生き続ける、驚異の予言。今後の世界の動向から目が離せない。
(ジョン・ドゥ)