歴史的な混戦模様のセ・リーグV戦線にいる巨人が首位の広島にピタりとくっつき、最終コーナーに差しかかるところで好位につけている。8月12日からの阪神3連戦では山崎伊織、グリフィン、戸郷翔征の3本柱を中5日でブチ込み、2勝1敗。14日までの9連戦を5勝3敗1分けで乗り切った。
そんな球団内では4年ぶりのリーグ優勝を置き土産に、岡本和真と戸郷がメジャーにW流出する、との懸念が高まっている。球団関係者が言う。
「2人とも昨年、WBCに大谷翔平らと出場したことで、メジャーリーグでプレーする思いを強めました。岡本も戸郷も、フロントにメジャー挑戦希望を伝えています。仮に今年、リーグ優勝、日本一となれば、球団はポスティング容認もやむなしで、アメリカに送り出す流れになりそうです」
岡本は昨オフの契約更改で複数年を断り、単年契約を希望して年俸4億2000万円でサイン。戸郷は「メジャーへ行きたい。アメリカにずっと行きたくて、ずっと夢」と公言し、年俸1億8000万円の単年契約で更改している。
「今季はメジャーのスカウトが毎試合、バックネット裏から巨人の試合を視察しています。ターゲットは岡本と戸郷ですね。岡本は安定した打撃に一塁、三塁、左翼を守れることから、価値は高まっています。市場に出れば、2年総額16億円から20億円ほどでの移籍となるでしょう。WBCで活躍して名を売った戸郷はフォークとスライダーの評価が高く、3年総額45億円から60億円程度のメジャー契約が見込まれています」(スポーツジャーナリスト)
巨人は優勝してしまえば頭が痛い問題を抱えることになりそうなのである。
(渡辺優)