2007年から2009年までJリーグ3連覇を成し遂げた鹿島アントラーズ。この記録は今も破られておらず、当時の鹿島をJリーグ最強チームに推す声は少なくない。
そんな偉業はどうやって達成することができたのか。中心選手だった岩政大樹氏が、鈴木啓太氏のYouTubeチャンネルで明らかにした。
鈴木氏が所属していた浦和は、2007年にリーグ首位を独走しながら、後半に失速。33節で鹿島に負け、最終節では横浜FCに負けて優勝を逃した。これは「Jリーグ史上最大の逆転劇」と言われている。それだけに、鈴木氏は鹿島の強さの秘密に興味津々。黄金期を支えた岩政氏の答えはというと、
「選手が揃ってたのは大きい。当時、レッズとかガンバもすごく揃ってて、僕たちの感覚ではレッズの方がちょっと選手の質的には上だなっていうのがあった」
まず選手のレベルが高かったことを挙げ、さらに精神面が重要だったという。
「鹿島らしさで、チャレンジャー的な精神がいつまでもあった。3連覇してるけど、自分たちが強い、みたいな感覚はそんなになかった。周りはすごく強いとか盤石だって言ってたんだけど、そんな感覚が全然なくて、いつまでも勝つための欲がなくならないような感覚がずっとあった。それが3連覇中はずっと続いていた気がする」
そしてまた違った表現で、精神面の大切さをこう訴えた。
「1年目に優勝しても、最後は逆転だったから、周りは鹿島を認めてない感じが自分たちにあった。それを見返したいっていう2年目があって、その後に今度は3連覇で史上初をやりきるんだ、みたいなところにいつまでも選手たちの欲が揃っていたのは大きかった気がする」
3連覇のために最も大切なものは「精神的な欲望」というのは、なんとも鹿島らしい。
(鈴木誠)