ロサンゼルス・ドジャースの大谷翔平がマイアミ・マーリンズ戦で、メジャーリーグ史上初となる50本塁打・50盗塁「50-50」の偉業を達成した。
「48-49」でこの日の試合を迎えた大谷は1番・指名打者で出場すると、初回にフェンス直撃の2塁打。すぐさま三盗を決め、50盗塁の大台に乗せた。
さらに2回にも盗塁に成功して「48-51」に。6回の第4打席、7回の第5打席に立て続けにホームランを放ち、前人未到の「50-50」を達成したのだった。
この日、大谷は3打席連続ホームランを含む6打数6安打。一気に「51-51」に記録を伸ばした。
日本では早朝からテレビ各局がこぞって報じている大谷の快挙達成だが、歴史的瞬間とは信じがたい光景が…。在米スポーツジャーナリストが語る。
「試合が行われたローンデポ・パークは空席が目立っていました。特に外野席はガラガラで、大谷が最終打席に放ったホームランボールは空席に直撃しています」
大谷フィーバーに沸く日本との温度差を感じる、現地の客入り。なぜ客席が埋まらないのか。在米スポーツジャーナリストが続けて明かす。
「『50-50』達成直後にニューヨーク・タイムズやCNNのウェブ版が大々的に取り上げるなど、決して大谷の注目度がアメリカで低いわけではないのです。ローンデポ・パークは3万7000人を収容できるにもかかわらず、今シーズンの観客数は1試合平均で約1万3000人。そもそもマイアミはアメフトやバスケットボール、サッカーに押され、野球への関心が低い地域です。ドジャースのファンが見に行こうにも、ロサンゼルスから飛行機で4時間以上かかってしまうのでハードルが高い。それにアメリカの野球ファンは、選手個人ではなく球団を熱烈に応援する傾向があるので、他チームのファンは大谷の記録にさほど興味がないんですよ」
ガラガラもやむなし、であった。
(川瀬大輔)