9月22・23日に甲子園球場で行われた阪神vs巨人〝運命の2連戦〟は1勝1敗。巨人のマジックは4となった。
巨人は残り6試合で阪神は5試合。仮に阪神が5戦全勝したところで、巨人は4勝2敗でOKだ。
ちなみに、25日からのDeNA(2連戦)、中日、ヤクルト、広島と続く巨人の5連戦の先発予定は赤星優志、戸郷翔征、井上温大、横川凱、菅野智之だが、5人が揃って前回の登板では1失点以下と好投している。この好調な先発投手陣がいつも通りの投球をすれば、
「この5連戦で一気に優勝を決めてしまう可能性は高い」(在京スポーツ紙記者)
というのは頷ける。
では、2位の阪神に〝逆転アレンパ〟の可能性は一体どれほどあるのか。在阪スポーツ紙デスクが分析する。
「天王山の対巨人2連戦は1勝1敗でゲーム差を縮めることはできませんでした。残り試合数を考えれば、巨人がグッと有利になったことは否めません。それでも、阪神ナインはまだ誰一人として優勝を諦めていない。26日まで3日間ゲームのない日程でリフレッシュできる。巨人とは2日のズレがあることが意外と大きい。DeNAはクライマックスシリーズ出場のためにホーム2連戦は絶対に負けられませんが、阪神が休んでいる間のDeNA-巨人2連戦で、巨人が1つでも負けると空気は一気に変わるでしょう。初戦に負けると巨人ナインに一気にプレッシャーがのしかかるはずで、2タテされる可能性すらある。それを尻目に、阪神は27日の広島戦は相性のいい大竹耕太郎、28日はヤクルト戦で4戦4勝のビーズリーをぶつけるのがベスト。29・30日のDeNA戦は才木浩人と村上頌樹、ラストとなる10月3日のDeNA戦は髙橋遥人の登板が間違ない。先発投手陣は万全です」
つまり、阪神の逆転アレンパは夢物語ではないというわけだ。それには根拠があるのだと、在阪スポーツ紙デスクが続ける。
「タイガースは昨年9月、11連勝で一気に優勝を決めています。そして今年も9月に入って5連勝が2度。とにかく、長期ロードを終えたあとにもう一段ギアが上がる。連勝が多いのは、昨年に続き投手陣が中継ぎを含めバテることなく好調を持続しているということ。その上、今年は高橋がいることが大きいと関係者は見ている。9月30日に4連勝を決めていれば、最終戦で髙橋が無双投球でDeNA打線を抑え、逆転優勝する目は十分にあるでしょう」
今後、雨天中止がなければ先に全日程を終了するのは巨人。阪神が最終戦で奇跡を起こすかもしれない。
(石見剣)