庵野秀明氏が総監督を務め、大ヒットを記録した2016年公開の映画「シン・ゴジラ」。「シン」が付けられた作品はその後、2021年の「シン・エヴァンゲリオン劇場版」、2022年の「シン・ウルトラマン」、2023年の「シン・仮面ライダー」と続き、どれもがヒット。内容も高く評価されている。それだけに、次の「シン」が何になるのか、気になっているファンは多いことだろう。どうやら「シン・宇宙戦艦ヤマト」になりそうなのだ。
庵野氏は10月6日に「『宇宙戦艦ヤマト』50周年記念上映」イベントに出演。庵野氏が代表取締役社長を務めるアニメ制作会社「カラー」が、「宇宙戦艦ヤマト」をベースとした新作アニメ映像を作る権利を得たと明らかにした。
この新作のタイトルはまだ明らかにされておらず、「シン・宇宙戦艦ヤマト」になるかどうかわからないが、エンタメ誌ライターが言うには、
「庵野監督は『宇宙戦艦ヤマト』に影響を受け、自身の人生を変えた作品であると明言しています。そんな作品を自分の手で『シン』として生み出したいという気持ちは強いはず。それに新作アニメ映像は現在『ヤマトよ永遠に REBEL3199』が公開されているリメイクシリーズとは異なる航路を歩む作品としていることからも、ただの『宇宙戦艦ヤマト』にはならず、『シン・宇宙戦艦ヤマト』になる可能性が高い」
庵野ファンの間では、次のシンが何になるのか、議論が繰り返されてきた。最有力候補に挙げられていたのが「宇宙戦艦ヤマト」。しかし、それは実現しないだろうと言われてきた。
「ヤマトのプロデューサーである西崎義展氏と漫画家の松本零士氏が、ヤマトの著作権者が誰かを裁判で争い、最終的に西崎氏であるという判決が出ました。これ以降、ヤマトは西崎氏の許可なしに新作を作れなくなったんです。2010年に西崎氏が亡くなった後は、養子の西崎彰司氏にその権利が引き継がれている。2014年の『宇宙戦艦ヤマト2199』から始まったリメイクシリーズは、彰司氏のゴーサインがあって製作されました。庵野監督がヤマトの新作を作るためには、彰司氏の許可をもらう必要がありますが、それは現実的ではないと言われてきました。それだけに、許可が降りたのは心の底から驚きましたね」(前出・エンタメ誌ライター)
庵野監督が描く「シン・宇宙戦艦ヤマト」はどんなテイストになるのか。今から楽しみだ。
(鈴木誠)