いつになったら「覚醒」するのか。
東京六大学「2024秋季リーグ」の第6週、「慶應義塾大学×法政大学」は法大があっさり2連勝で勝ち点を3とし、暫定で早稲田大学と明治大学に並んだ。
一方で、連敗の慶大は勝ち点1のまま。残すは早慶戦のみとなり、4位以下が確定した。しかし、リーグ戦で3勝7敗1分と精彩を欠いている慶大だが、今週はなぜか注目を浴びることに。4番に座る清原正吾が指名候補に名を連ねる「プロ野球ドラフト会議2024」(10月24日)が開催されるからだ。
今年の大学生ドラフト候補の目玉は、明大の遊撃手・宗山塁を置いて他にいないが、清原は「血筋」の良さを買われ、常に候補に名を連ねていた。しかしここにきて「本当に指名する球団なんてあるの?」という疑問の声が大きくなっている。理由は簡単。とにかく打てないからだ。
10月21日現在、秋季リーグの打撃成績で清原は30位。45打数9安打、打率2割、本塁打1で打点4。名門大学の4番打者としては物足りないことこの上ない…と言いたいが、中身はもっと悲惨だ。スポーツ紙デスクが言う。
「ご存じ、六大学野球には1勝するだけでニュースになる東京大学がいます。この秋季リーグは、その東大が慶大と法大から1勝ずつを挙げて話題になっている。そして清原ですが、東大戦の成績は12打数6安打3打点で打率5割。4番の重責を果たした形です。ところが一部のファンからは、この東大戦を除けば、立大、明大、法大戦の計8試合では33打数3安打1打点、打率は0割9分1厘。とてもドラフト指名されるような即戦力大学生の数字ではありません。これがドラフト間近になって疑問の声を誘発している理由です。そしてなにより致命的なのが、選んだ四死球がゼロということ。打撃ランキングの中で四死球ゼロは3人しかいません(37位までランキングされている)が、4番でありながら、まったく相手投手に怖がられていない証拠です。現に東大戦を除けば、4試合連続で4タコ。試合後に慶大OBから『4番が4タコ王では永久に勝てない』とサジを投げられています」
だがこの惨状であっても、メディアは一向に清原をドラフト指名候補から外していない。
「父親である和博氏のポテンシャルを引き継いでいるとひいき目に見ても、ドラフト4位か5位あたりでないと指名できないのでは。現在の実力では1軍は到底無理ですから、客寄せパンダにすらなりません。それもあって『まさか育成で取るのか』という声も」(球界関係者)
はたしてドラフト会議で名前は呼ばれるのだろうか。少なくとも「覚醒」はプロ入りまで待つしかなさそうだが…。
(高木莉子)