12月1日のWIN④チャンピオンズCは、近年に限るとキャリアの浅い馬が優勢。出走数が16戦以上の馬は19年以降〈2 3 1 43〉で、3着内率が12.2%にとどまっています。なお、3着以内となった6頭のうち5頭はノーザンファーム生産馬でした。
あとは臨戦過程も見逃せないポイント。前走の条件がGⅠ・GⅡ以外だった馬は、19年以降〈1 0 3 38〉とあまり上位に食い込めていません。ちなみに3着以内となった4頭は、いずれも同年に今回と同じ競馬場の重賞で2着以内の経験があった馬です。
もうひとつ注目しておきたいのは血統。父にエーピーインディ系種牡馬を持つ馬は19年以降〈1 0 0 12〉、父にノーザンダンサー系種牡馬を持つ馬は19年以降〈0 0 0 9〉と苦戦していましたから、それぞれ評価を下げるべきでしょう。
これらの条件をキレイにクリアしているのはガイアフォースのみ。コース替わりはプラスに働くはずですし、押さえておく価値はあると思います。
12月8日のWIN⑤阪神JFは、関東圏のレースにおける実績が明暗を分けそう。14年以降の3着以内馬30頭中27頭は、東京か中山のレースで「着順が3着以内、かつ4角通過順が2番手以下」となった経験のある馬でした。関西圏のレースを主戦場としてきた馬は、疑ってかかった方がいいかもしれません。
さらにJRAで行われた1500メートル超のレースで「着順が1着、かつ上がり3ハロンタイム順位が3位以内」となった経験のない馬は、14年以降〈1 1 2 83〉。前走までに1マイル以上のレースを勝っていない馬や、先行力の高さを生かしたいタイプは過信禁物です。
今年のメンバー構成なら、ブラウンラチェットを素直に中心視するべきでしょう。
伊吹雅也(いぶき・まさや)「JRAホームページ」「グリーンチャンネル」ほか、さまざまなメディアに活躍の場を広げている新進気鋭の競馬評論家。新刊「血統&ジョッキー偏差値2024-2025~儲かる種牡馬・騎手ランキング(競馬王馬券攻略本シリーズ)」 (ガイドワークス)が好評発売中。