9月8日のWIN④セントウルSは、近走成績を素直に評価したい一戦。同年のJRA重賞において3着以内となった経験がない馬は19年以降〈1 1 2 43〉で、3着内率が8.5%にとどまっています。なお、このうち前年以降に1400メートル未満のJRA重賞で1位入線した経験もない馬は〈0 0 0 37〉と3着以内なし。オープン特別や条件クラスのレースを主戦場としてきた馬までマークする必要はありません。
さらに、出走数が24戦以上の馬は19年以降〈0 1 0 26〉と苦戦していました。
今年は先行力の高さを生かしたいタイプがそろったので、柔軟に構えられそうなトウシンマカオ、ママコチャ、モズメイメイあたりが楽しみ。ただし、近年のセントウルSは基本的に内枠不利ですから、枠順やオッズも考慮した上で買い目を組み立てましょう。
WIN⑤の京成杯AHは実績馬と牝馬が強いレース。JRAの1800メートル未満のGⅠかGⅡにおいて、4着以内となった経験がない牡馬、および騸馬は19年以降〈0 0 0 24〉です。
あとは関東馬の扱いがポイント。調教師の所属が美浦の馬は19年以降〈0 3 1 28〉と勝ちきれていません。ただし、このうち中山、かつ2000メートル未満の重賞かオープン特別において1着となった経験がある馬は〈0 3 1 9〉で、3着内率が30.8%に達していました。中山に十分な実績がある馬であれば、無理に嫌う必要はないと思います。
前走から中3週以内の馬が信頼できない点も加味すると、積極的に狙ってみたいのはエエヤン、オーキッドロマンス、キャットファイト。3歳のオーキッドロマンスやキャットファイトも、展開しだいでは十分チャンスがありそうですが、コース適性の高いエエヤンを素直に信頼していいのではないでしょうか。
伊吹雅也(いぶき・まさや)「JRAホームページ」「グリーンチャンネル」ほか、さまざまなメディアに活躍の場を広げている新進気鋭の競馬評論家。新刊「血統&ジョッキー偏差値2024-2025~儲かる種牡馬・騎手ランキング(競馬王馬券攻略本シリーズ)」 (ガイドワークス)が好評発売中。