芸能

10月期ドラマの明暗「続編を待望」作品と「さっさと終了」作品のクッキリ明暗

 10月期の連ドラが続々と最終回を迎える時期となった。フジテレビ系「月9」枠で放送された、鈴鹿央士と松本穂香がダブル主演の「嘘解きレトリック」は、12月16日放送の第11話が最終回だった。

 人がついた嘘が聞こえるという鹿乃子(松本)は、その能力ゆえに、生まれ故郷の村では忌み嫌われていたが、たどり着いた九十九夜町ではその特殊能力を生かし、貧乏探偵・祝左右馬(鈴鹿)の片腕として活躍。2人で様々な事件を解決する。

「一見、バディものの探偵ミステリーではありますが、その実態は人々の心の奥底にある『嘘をつかねばならない状況』を、鹿乃子の能力と左右馬の観察眼で解き明かしていくという構成。登場人物の心境の移り変わりが丁寧に描かれている好作品となりました」(ドラマウォッチャー)

 初回が放送される前には、「鈴鹿と松本では月9の主人公として弱い」という指摘があったが、

「世帯視聴率は10月7日の初回が7.1%(関東地区、以下同)で、以降は5~6%台と伸び悩み。TVerのお気に入り登録人数は70万人台と、決して大成功と言える数字ではありませんでした。それでも視聴者からは、続編を期待する反応が多いようです」(前出・ドラマウォッチャー)

 事件を解決することに重きを置いたミステリーではなく、かといって恋愛が主要テーマである、「典型的な月9」とも毛色が違う。

 時には悪意や保身のために、また時には大切な人を守る為につく嘘。様々な形の嘘を通して人間の細やかな心の動きを捉えた脚本が、多くの視聴者に受け入れられたと言えそうだ。

 原作となる漫画作品はすでに連載が終了しているが、まだドラマでは描かれていないエピソードが多い。ぜひドラマ続編に期待したい。

 これとは対照的に、評判倒れに終わってしまったドラマもある。2015年7月期に、深夜ドラマとして放送された「民王」(テレビ朝日系)の続編だ。

この「民王R」は、火曜日の21時台と、GP帯に進出。大いに期待されたのだが…。

 テレビ誌記者が解説する。

「2015年は23時台の放送ながら、初回の視聴率が8.5%、最終回も8.5%と好調でした。『半沢直樹』や『下町ロケット』など映像化作品が多数の小説家・池井戸潤氏が原作ですからね。『民王R』も大いに期待されていました」

 視聴率は10月22日放送の初回こそ7.8%とまずまずのスタートだったが、翌週には3.7%と、まさかの半減。以降も2%~3%と低迷し、12月10日の最終話も4.1%と、最後まで浮上することはなかった。

「前作では主人公の武藤泰山首相(遠藤憲一)が、息子の翔(菅田将暉)と中身が入れ替わってしまうという設定がよかった。今作はその設定がパワーアップ。毎回、別の人物と入れ替わるのですが、これが突飛すぎると、視聴者にそっぽを向かれてしまった。前作のように池井戸原作ではなく、『Inspired by 池井戸潤』と銘打った、原作を元に別の脚本家が作り上げた作品だったことが響いたのでは」(前出・ドラマウォッチャー)

 実は「民王R」は12月24日が最終回となる予定だったが、2週も前倒しで終了。打ち切りとなってしまった、という報道もある。

 残り2話分は、どんな人物と入れ替わるはずだったのか。「民王」にシーズン3という展開は待っていないようだ。

(石見剣)

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