大晦日のNHK「紅白歌合戦」に、B’zが初出場することになった。デビュー36年目を迎える国民的バンドは、紅白で最大の目玉となりうるのか。
今年の紅白歌手の選定は、ひと筋縄ではいかなかった。旧ジャニーズ事務所の問題で揺れる中、新会社STARTO ENTERTAINMENTのタレント起用が解禁されると報じられるも、NHKの特集番組「ジャニーはなぜ〝モンスター″となったのか」の影響で、Snow ManやSixTONESといった人気グループの出演が見送られることとなった。
そんな混迷の中、視聴率確保に向けてNHKが打ち出したのが、B’zを初登場させる一手だったのである。音楽ライターが語る。
「紅白の目玉として期待される企画は他にもありましたが、どれも決定打に欠けました。星野源が映画主題歌を歌うことや、漫画家・青山剛昌とのコラボ企画が発表されましたが、大きな話題を呼ぶかと言われれば、疑問でした」
星野は映画「地獄でなぜ悪い」の主題歌「地獄で何が悪い」の、ギター弾き語りに挑む…はずだった。楽曲は映画のテーマに深く寄り添った内容で、視聴者を引き込むことが期待されるも、メガホンを執った園子温監督の性加害スキャンダルを想起させる、との批判が出たことで一転、歌唱曲は「ばらばら」に変更となったのである。
あるいは中森明菜の再登場を期待する声も根強かったが、
「最後の切り札になるのではないかと噂されていました。ところが香取慎吾とのコラボプロジェクト『TATTO』にファンの賛否が分かれており、紅白出演にはハードルが高かった」(放送関係者)
そうして視聴率対策は、B’zで落ち着く形となった。2017年の「CDTVスペシャル!クリスマス音楽祭」以来のテレビ出演となる2人は、今年の連続テレビ小説「おむすび」の主題歌「イルミネーション」を歌う予定だ。
「確かにB’zは国民的アーティストですが、番宣ありきの出演とも受け取れる。明菜の復活を期待していたファンとしては、拍子抜けの感も…」(前出・音楽ライター)
はたしてB’zのパフォーマンスで華々しく盛り上がるのか。それとも期待を裏切る結果に終わるのか。
(小津うゆ)