昨年11月に第103代総理大臣に選出された石破茂総理(67)だが、外交マナーにケチがついたり、国会での居眠りが指摘されたりと、国のトップとしては心もとない。「石破おろし」のXデーと気になる後継候補とは─。
「昨年暮れに政治資金に関する政治改革3法案が可決させたことで、政治とカネの問題は一応の決着を見ましたが、資金面で苦労しているのは与党も野党も同じ。あの共産党でさえ、有名作家から遺贈された土地を売却し、17億円以上の収入を得ていたのですから。レガレイラが3歳牝馬として64年ぶりに優勝した昨年の『有馬記念』と同様、今年の政界は〝主役不在〟で、予測不能の1年となりそうです」
長年、永田町取材を続けるジャーナリストの山村明義氏が語るように、少数与党となった石破政権の影は薄まるばかりだ。大手紙政治部記者もこう話す。
「今後、通常国会で選択的夫婦別姓制度の議論が本格化する見込み。かつての石破総理は賛成派で、『やらない理由がわからない』とまで語っていましたが、総理就任後にトーンダウン。自民党内でも賛否が拮抗している中、野党から厳しい追及を受けて、一層孤立を深めていくでしょう」
自民党内からは早くも石破退陣を求める声が‥‥。自民党関係者が明かす。
「3月に来年度の予算が成立したら〝お役御免〟でお引き取り願おうという意見が多い。あと2カ月もすれば、国民民主党の玉木雄一郎氏(55)が代表に復帰し、代表質問で石破総理をコテンパンに打ち負かす。そうなれば、とても石破総理では7月の参院選を戦えない。退陣論が強まっていくはず」
前出・山村氏も同じ見立てで、
「同時期には東京都議会選挙も行われます。ここで自民党が第1党から陥落すれば、参院選で自公の過半数割れが現実味を帯びてきます。最悪の事態を避けるためにも、5月か6月には党の看板を変える必要があります」
自民党内外から「辞めろコール」が沸き上がる中、いったい誰が辞任要求を突きつけるのか。
「石破総理に引導を渡せるのは岸田文雄前総理(67)しかいない。昨年9月の総裁選で決定的な役割を果たしたキングメーカーですからね。しかし、岸田前総理が〝石破おろし〟に動くとなれば、道義上、次の総理にはなれない。自分で持ち上げた人を引きずりおろし、自分がその座に収まることなど考えられませんからね」(前出・山村氏)
もっとも、岸田前総理が再登板したところで、参院選の勝率が上がるわけではない。そこで求められる〝新しい顔〟とは?
「昨年暮れから大手新聞が懸命に推しているのが林芳正官房長官(63)。これは早く政権を安定させたいという希望の表れとも言えます。しかし、いくら安定のためとはいえ、60代の政治家が幅を利かせているのが今の自民党政治。レガレイラのような第3の候補が出てこない限り、党の復活は望めないでしょう」(前出・山村氏)
逃げ切りを図る石破総理にムチを入れるのは誰か。