日本の若き女子プロゴルファーの勢いが止まらない。今年は女子ゴルフ界の最高峰、米女子ツアー(35戦)に過去最多の13人が参戦。4月の「シェブロン選手権」を日本勢が制すれば、ついに海外5大メジャーの完全制覇が実現する!
77年にレジェンドの樋口久子(79)が「全米女子プロ」を初制覇し、19年には黄金世代(98年度生まれ)の渋野日向子(26)が「全英女子オープン」で優勝。42年ぶり2人目の快挙を果たした。
その後もミレニアム世代(00年度生まれ)、新世紀世代(01年度生まれ)と呼ばれる若手が着々と育ち、昨年6月の「全米女子オープン」では、笹生優花(23)が21年に続いて2度目の優勝。翌7月には古江彩佳(24)が「エビアン選手権」で劇的な逆転勝利を収めた。
日本人による5大メジャー制覇。最後のピースとなる「シェブロン選手権」を制するのは─。スポーツ紙デスクが有力候補を挙げる。
「今季から米ツアーに挑戦する、ダイヤモンド世代(03年度)の竹田麗央(21)です。竹田は昨季8勝し、史上最高額となる2億6573万円で賞金女王に輝きました。シェブロン選手権は83年創設。経験値が物を言う伝統の大会でしたが、23年からコースが変更され、これまで劣勢だった日本勢にもチャンスが広がった」
昨年は米国のネリー・コルダ(26)が優勝した。ゴルフジャーナリストの宮崎紘一氏が解説する。
「パワーもテクニックも兼ね備えるコルダは昨季、史上3人目となる5試合連続優勝で『シェブロン選手権』を制した、まさに世界の女王です。〝打倒コルダ〟となれば、ロングホールでバーディー、イーグルを狙える竹田や岩井姉妹の姉・明愛(22)に可能性を感じます。ただ、シェブロン選手権の優勝となれば、話は別かな」
代わりに宮崎氏が優勝候補に挙げたのは以下の3人。パリ五輪4位で悔し涙を流した山下美夢有(23)、昨季の米ツアーで、日本勢では90年の小林浩美以来となる新人賞を受賞した西郷真央(23)、そして米ツアーで日本勢初となる年間最少平均スコア「ベアトロフィー」を獲得した古江彩佳だ。
「3人共小柄で、パワーよりもテクニックとマネージメント力に長けている。特に古江が年間平均69.988で『ベアトロフィー』を獲得したのはすごい快挙で、この経験値を生かして今年も大仕事をしてくれるでしょう」(前出・宮崎氏)
日本のツヨカワ娘たちの米ツアー大量参戦で、国内ツアーの盛り上がりが懸念されるが、
「空洞化が指摘される韓国のように下降線をたどることはない。昨年はルーキーで愛くるしい政田夢乃(24)が活躍し、『JLPGAアワード』の『べストプレー賞』を受賞。お酒好きの道産子娘から目が離せないし、昨年のプロテストを2位タイで突破した都玲華(20)もオジサン人気を集めるでしょう」(前出・スポーツ紙デスク)
女子ゴルフは国内も海外も百花繚乱だ。