プロ野球の開幕に合わせて配信が開始された、スマートフォン向けモバイル野球ゲーム「プロ野球RISING」が、一向に盛り上がりを見せない。
「MLB RIVALS」や「MLB:9イニングス25」など数多くの野球ゲームを手掛けてきた韓国のモバイルゲーム会社「COM2US(カムツス)」の最新作で、プレイヤーはプロ野球選手を集めて育成し、自分だけのプロ野球チームを作っていく。
ゲーム中に登場するライブカードはリアルプロ野球と連動しており、実際の選手の成績が能力に反映されるなど、プレイヤーを飽きさせない工夫が施されているが、イマイチなのはなぜか。プレイヤーたちの声を聞けば、それがわかろうというもので、
「プロスピ一強の業界にわざわざ参入する勇気だけは称えたい」
「コナミ一強体勢に風穴を開けてほしかったんだけど無理だったな」
「UIがクソすぎる。栗山さん、あのCM見るたびに布団にうずくまってそう(笑)」
ゲームのCMには元日本代表監督の栗山英樹氏が起用されており、「やるかやらないか」「いちばん強いやつに勝ちにいこう」などと語りかけながら、エスコンフィールド北海道のグラウンドでキャッチボールする姿が映し出される。栗山氏の顔つきはWBCで見せたような自然体ではなく、どこかこわばって見えるのは、緊張していたからだろうか。
もともと「プロ野球RISING」は初心者やランキング入りを目指す人向けで、スマホで気軽に遊べるのが特徴だ。そのため多彩なモードをやり込んで、シリーズを制覇したいようなガチ勢は「プロ野球スピリッツ」を好む傾向がある。逆に言えば、監督としてチームを育てるシミュレーション要素が好きな人は、かなりハマるのではないか。
良くも悪くも野球ゲーム界では「プロスピ」の人気があまりにも高く、他の追随をなかなか許してくれないのが現状なのである。
(ケン高田)