プロ野球ファンが指折り数えて心待ちにする春キャンプまで、あと3週間あまり。各チームの戦力補強が固まりつつある中、昨シーズン球団ワーストとなる91敗で最下位に沈んだ西武ライオンズが、トレイ・ウィンゲンター投手の新加入を発表した。
身長201センチの30歳。パドレス、タイガース、レッズなどメジャー通算97試合に登板した右腕で、横に滑るスライダーの決め球を持っている。三振を取れる投手として、西武ではリリーフでのフル回転が期待されている。
今オフにすでにエマニュエル・ラミレス投手、レアンドロ・セデーニョ内野手に続く3人目の助っ人を獲得し、Aクラス入りを目指すことになる。
「どうなったらライオンズがまた強くなれるのか、ということを第一に考えた」
そう語る西口文也監督が示した、5年間優勝から遠ざかっているチームの再起を期したスローガンは「ALL ONE」。アルファベット「O」の中にチームトレードマークの白獅子がデザインされたこのスローガンは今後、Tシャツ、フリースマフラー、ブランケットなど、オフィシャルグッズとしても発売されることになる。
だがちょっと待て。このスローガンがなぜか、波紋を広げているというのだ。スポーツ紙遊軍記者は苦笑いだ。
「西口監督は『ひとりひとりの力が集結してチームとなって、ライオンズは強くなるという思いを込めた』と説明していたのですが、英語では『まったく同じこと』『どうでもいいこと』という意味になってしまうんです。せめて、助っ人に気付かれなければいいのですが…」
スローガン通りに戦えば、今年もライオンズの最下位は確定。ダメだ、こりゃ。