中居正広をめぐる放送打ち切りの波は「中居正広の金曜日のスマイルたちへ」(TBS系)をも直撃した。2001年スタートの長寿番組だったが、あっけない終了となった。
1月10日はも新年一発目の「新春SP」が放送予定だったが、映画「花束みたいな恋をした」に急遽、差し替えられた。1月17日には世界のドッキリを日本の芸能人に仕掛けてみるというバラエティー番組「ドッキリワールドカップ」という特番が放送されている。
「タイトルからして間に合わせたような番組ですが、この差し替え編成にしても『金スマ』が打ち切りになった今、新たに番組を作らないといけなくなりました」(番組制作会社スタッフ)
とはいえ、いきなり新番組を始めるわけにもいかず、なんらかの番組を緊急措置として入れることになる。3月末までは少なくとも、約10の特番を組まなければならない事態なのである。
惜しむらくは「金スマ」が育てて来た人気ソフトの消滅だろう。定番のトーク企画だけでなく、番組ディレクターが単身、茨城県に移住して農業を始める様子に密着した「ひとり農業」や、キンタロー。と岸英明の復活ペアによる「金スマ社交ダンス部」がある。2人は昨年、6年ぶりに大会に出場すると、社交ダンス国内最高峰のA級戦でいきなり優勝した。
そうした人気コーナーを楽しみにしてきたファンが多い中、それらを手放さなけれはいけないとなれば、ロケに携わってきたスタッフの精神的ショックは計り知れない。
こうした企画を新番組で継続するにしても、全く新しい内容の番組を立ち上げるにしても、危惧されるのは、金曜夜9時という重要時間帯の「死に枠化」である。
「レギュラー番組は視聴習慣が命。金曜夜9時のTBSから、視聴者が離れてしまう危険性はあります。こうなると、あとに続く金曜ドラマの視聴率にも少なからず、影響が及ぶことになる」(TBS関係者)
テレビ界を揺るがす「中居ショック」。負の連鎖はまだまだ続くようだ。
(魚住新司)