これほど「番狂わせ」を期待させない試合も珍しいのではないか。ボクシング世界4団体スーパーバンタム級王者・井上尚弥と、負傷棄権によりサム・グッドマン(オーストラリア)の「代役」としてリングに上がるキム・イェジュン(韓国)の一戦である(1月24日、東京・有明アリーナ)。
では元WBA世界スーパーフェザー級王者・内山高志氏の評価はどうか。YouTubeチャンネル〈内山高志のKOチャンネル〉で語ったのは、
「平凡な選手。井上選手が圧倒してKO。井上選手にハプニングがない限り(キムは)厳しいかな。例えばそれこそ、前日にインフルエンザになったとか」
元WBC世界フライ級王者・内藤大助氏も自身のYouTubeチャンネル〈内藤大助のチャレンジします!〉で、挑戦者を一刀両断した。
「話にならないと思いますよ。(井上が)2、3ラウンドで勝つと思いますよ。逆に判定なんていったらね、キムの方が評価上がっちゃうくらいだよね。(井上の)次元が違うんだよね。既にスーパーバンタム級でも敵がいないくらいの状態になっているんでね」
代役が出場した仰天試合といえば2001年、試合2週間前に抜擢されたマニー・パッキャオ(フィリピン)が、IBF世界スーパーバンタム級王者レーロホノロ・レドワバ(南アフリカ)から3度ダウンを奪い、6回TKOで破った例がある。
しかしながら、ボクシングの大手プロモーターであるトップランク社のボブ・アラムCEOは、井上VSキムの番狂わせの可能性を問われ、
「今回はそのようなことはないと思っている」
リングで相まみえ、パンチを交わした瞬間、キムは井上という「絶対的な壁」の威力を痛感することになるだろう。
(所ひで/ユーチューブライター)