芸能

中居正広引退で加速する「フジテレビ『日枝帝国』の終焉」(4)利益につながる女子アナを重用

 88年に八木亜希子(59)、河野景子(60)、有賀さつき(故人)が入社してから、フジは「花の3人娘」として売り出した。女子アナブームの火付け役となり、アナドルとして引っ張りだこの人気になる。

 それ以降も内田恭子(48)、高島彩(45)、中野美奈子(45)、平井理央(42)、加藤綾子(39)らが次々とブレイク。「女子アナ王国」と呼ばれ、隆盛を誇った。

「フジは女性アナウンサーをタレント扱いする傾向にありました。売れればギャラの高いタレントをわざわざ使うことなく、いろいろな番組に起用できる。他局のように現場での取材スキルは求められず、例えば、日テレは箱根駅伝の時に、区間ごとに担当のアナウンサーがいて、本番までに綿密に取材をします。フジの場合は、原稿を読めれば十分。採用基準も美貌や愛嬌を優先していて、『30歳定年説』と言われていたように、30歳までに売れなければ別の部署に異動になっていました」(城下氏)

 日枝氏の社長時代に始まったバラエティー番組「〇〇パン」シリーズは、新人アナの登竜門と呼ばれ、平日深夜の放送ながら注目度が異常に高く、まさにタレント製造機とも呼べる番組だった。

 そんな人気の女子アナが接待の場に同席すれば、会社のビジネス上の利益につながるため、重用されるのも想像に難くない。

 20年10月には、当時局アナの久代萌美(35)と大手外資系企業の会長とのお忍びディナーが報じられた。どうも会長がファンだったようで、直々のご指名に仲のいいフジ社員が間を取り持ち、食事会の様子がスッパ抜かれたという。

 こうした実態について、ある女子アナが明かす。

「華やかな仕事をしているように見える分、ちょっとでも不満な気持ちが態度に現れたら、局内で陰口を言われる立場。なので、疲れていても、番組プロデューサーから会食に誘われたら断りにくい。加藤さんはフリーになる前、日枝さんのお気に入りだったため、あんなに多忙を極めていたのに、日枝さんが出席するイベントには司会に駆り出されていましたね」

 一方、フジで野球番組を担当するディレクターX女史は、仕事熱心すぎるがゆえに、選手と記者の関係を超えて、「美女アナ斡旋師」として界隈では知られた存在だ。

「横浜時代の内川聖一(42)と長野翼(43)を結びつけ、その後、結婚した実績もあります。西武にいた金子侑司(34)と三田友梨佳(37)、巨人の小林誠司(35)と宮澤智アナ(34)も、かつてX女史が仕切ってくっつけたともっぱらです。そうして女子アナとの合コンを〝エサ〟に、選手との信頼関係を強化していました」(スポーツ紙記者)

「女性セブン」や「週刊文春」で登場した編成幹部A氏を彷彿させるように、フジの有名プロデューサーのZ氏も仕事上の立場を利用し、〝男色〟の毒牙にかけていたとか。

 00年代にドラマ畑に配属され、近年でも配信系の作品で話題作をプロデュース。強いキャスティング権を持っているため、接待される立場として、好みの俳優を物色するというのだ。

「企画が上がっているドラマの主演をチラつかせ、『使いたいけど、どう?』とストレートに口説き、性のはけ口にしているそうです。複数の売れっ子俳優を手籠めにしただけではなく、一部始終を動画撮影すると噂され、タチが悪い」(ドラマ関係者)

 これまで渋っていた第三者委員会の設置も発表され、どこまで悪しき膿を出すことができるのか。

 日枝帝国の終焉の行方とともに、フジの決断に注視したい。

【フジテレビの笑えない歴代事件簿! 鬼「30」レンチャン】

1993年6月:「ウッチャンナンチャンのやるならやらねば!」の番組収録中に、香港の人気ロックバンドのメンバーがセットから転落して死亡。翌月に打ち切りが発表された

1994年1月:93年末放送の「とんねるずのみなさんのおかげです。」の撮影で、天然記念物の洞穴「富士風穴」内で爆竹を鳴らすなど、環境破壊行為に日本火山洞窟学協会が抗議

1996年6月:クイズ番組「天才!ヒポカンパス」の収録準備中に火薬を仕掛けたスタント用のオートバイが炎上。スタントマンや番組関係者6人が海に飛び込み、2人が火傷の重傷

1996年10月:金銭トラブルが続発した宗教団体「法の華三法行」のイベントで、中村江里子アナが司会を務めていたことが発覚。フジは追及キャンペーンの最中で釈明に追われた

1997年3月:「素顔のままで」「お金がない!」などのヒットメーカーのプロデューサーが、タレント志望の17歳の女性にSMホテルで性強要をしたとして逮捕された

1998年9月:「めざましテレビ」の生放送中に菊間千乃アナが防災用のロープを使って5階の窓から避難する際、フックが外れて転落。安全マットの上に落ちたが、圧迫骨折の重傷

1999年5月:ドラマ「GTOスペシャル」の撮影中に、男性スタントマンがオートバイで海に飛び込むシーンで着水に失敗。先に落ちたバイクに激突してスタントマンが亡くなった

1999年8月:人事局厚生部勤務の男性社員が覚せい剤取締法違反で警視庁高輪署に逮捕された。他局が実名で報じる中、フジは匿名だったため、視聴者から抗議電話が約80件入った

1999年9月:「とくダネ!」で6月に男性社員が電車内で痴漢行為をし、東京都迷惑防止条例違反の現行犯で警視庁世田谷署に逮捕されていたことを報じた。社員は1週間の謹慎処分

1999年10月:暴力的な取り立てなどで大きな社会問題になっていた「商工ローン」のファンドマン表彰式で、福井謙二アナと佐藤里佳アナが〝副業〟で司会を担当していたことが発覚

1999年11月:「愛する二人別れる二人」で3月に夫婦として出演していた男女が偽夫婦だと発覚。やらせを演じた女性が5月に自殺していたことも判明して、打ち切りになった

1999年11月:「サンデー毎日」でベテランの露木茂アナが、約15年前に知人から政治家への仲介を頼まれ、対策費として30万円を預かったことが報じられ、番組出演を自粛した

2003年6月:「FNS27時間テレビ」で長崎県の島民と交流会で酒を飲んだ笑福亭鶴瓶が爆睡。スタジオで中居正広らが「起きて!」と呼びかけると、寝ぼけたまま局部をモロ出し

2003年8月:「水10!ワンナイR&R」のコントで、ダイエー・王貞治監督の顔の模型を「温水洗浄便器」に入れ、〝王シュレット〟と紹介。フジや地元系列局に抗議電話殺到

2005年2月:堀江貴文氏が率いるライブドアはフジの経営に関与するため、筆頭株主だったニッポン放送の株式の過半数を取得。ホワイトナイトの登場でニッポン放送株をフジに譲渡

2005年9月:「めざましテレビ」のコーナー「めざまし調査隊」で過剰な演出を含めて計3度のやらせが発覚。94年の番組スタートから続いた人気コーナーは即座に打ち切りに

2006年6月:「週刊現代」の記事をきっかけに、暴力団との関係から格闘技イベント「PRIDE」の放送を打ち切り。運営会社のDSE側は会見を開き、〝黒い交際〟を完全否定

2007年1月:関西テレビ(フジ系)制作の「発掘!あるある大事典Ⅱ」で紹介した納豆ダイエットの実験データや大学教授のコメントをねつ造。即座に打ち切りになった

2007年2月:「トリビアの泉」で05年9月に放送された「雑種犬の能力検証」のコーナーに、犬の飼い主ではない人を飼い主であるかのように登場させるなど、過剰演出が表面化

2011年3月:「東日本大震災報道特別番組」で菅直人総理の会見を中継している時、「また原発の話なんだろ」「くそだよ」など男女の音声が混信。技術スタッフの人為的ミスと謝罪

2011年7月:俳優の高岡蒼甫のTwitterでの〝反韓流〟発言をきっかけに騒動に発展。韓国寄りと思われる偏向報道に、スポンサーの不買運動や大規模な抗議デモが行われた

2013年10月:「ほこ×たて」でラジコンVS元軍人スナイパーの対決が放送された。が、出演者が番組内容を「まったくの作り物」とねつ造を告発。不適切すぎる演出で打ち切りに

2014年5月:「めちゃ×2イケてるッ!」で小保方晴子氏をネタにした「阿保方さんが緊急会見涙目で〇〇はあります」を放送前に予告。ネットで炎上してコーナーの告知を削除

2016年12月:暴力団関係者が乗用車を購入する際、記者だった30代の男性社員が名義貸し。都内の高級飲食店で20回以上の過剰な接待も受け、休職1カ月の懲戒処分を下した

2021年4月:「週刊文春」の報道をきっかけに、計8人の女子アナが同じ美容院で無料のサービスを受ける代わりにSNSで宣伝。「ステマ疑惑」が浮上して、自身のSNSで謝罪

2022年6月:警視庁城東署にフジの社員が大麻取締法違反(所持)容疑で逮捕されていたことが判明。一部報道では、中居正広の有料サイトの開設に携わり、〝右腕〟と紹介された

2022年12月:「テラスハウス」に出演したプロレスラーの木村花さんが自殺した原因は、番組側がSNSの誹謗中傷対策などを怠ったからだとして親族がフジと番組制作会社2社を提訴

2024年7月:ドジャースに所属する大谷翔平の新居をしつこく取材したことで批判を浴び、「めざまし8」などで謝罪。多くの観光客や地元民が訪れ、大谷側がフジに激怒の報道も

2024年10月:「めざましどようび」でお天気キャスターデビューした新人の上垣皓太朗アナと、CM中にスタジオの出演者がやり取りをする動画が拡散。「容姿イジり」に非難囂々

2024年11月:ソフトバンクVSDeNAの日本シリーズの熱戦の舞台裏で、フジはワールドシリーズをダイジェスト放送。日本野球機構の逆鱗に触れ、取材パスを没収されて出禁に

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