2月23日のWIN③小倉大賞典は、臨戦過程に注目したい一戦。21年以降の3着以内馬12頭中11頭は、前走の距離が1600メートル超、かつ前走の出走頭数が12頭以上でした。前走が1マイル以下のレースや少頭数のレースだった馬は強調できません。
なお、前走の上がり3ハロンタイム順位が1位だった馬は21年以降〈2 2 1 7〉と堅実。一方、前走の上がり3ハロンタイム順位が2位以下だったにもかかわらず3着以内となった7頭のうち6頭は、前走の条件が重賞、かつ前走の4角通過順が9番手以内だった馬です。格や位置取りもしっかりチェックしておきましょう。
WIN⑤のフェブラリーSは、実績と脚質がポイント。JRA重賞において「1着、かつ4角通過順が4番手以下」となった経験のない馬は、20年以降〈1 0 0 44〉と安定感を欠いていました。地方のダートグレード競走しか勝っていない馬や、先行力の高さを生かしたいタイプは疑ってかかるべきだと思います。
あとは血統も重要なファクターのひとつ。父にサンデーサイレンス系種牡馬を持つ馬は20年以降〈0 2 1 21〉、父にエーピーインディ系種牡馬を持つ馬は20年以降〈0 0 1 14〉と、それぞれ勝ち切れていません。
さらに、馬番が1〜5番の馬は20年以降〈1 0 0 24〉、12〜16番の馬は20年以降〈1 3 0 21〉。ちなみに3着以内となった計5頭のうち4頭は、東京ダートの重賞において「1着、かつ4角通過順が2番手以下」となった経験のあった馬です。コース適性が非常に高い馬でないかぎり、内外極端な枠に入った馬は過信禁物とみるべきでしょう。
枠順しだいで柔軟に構えたいところですが、エンペラーワケア、コスタノヴァ、ペプチドナイルは、好枠でなくともマークしておくべきだと思います。
伊吹雅也(いぶき・まさや)「JRAホームページ」「グリーンチャンネル」ほか、さまざまなメディアに活躍の場を広げている新進気鋭の競馬評論家。新刊「ウルトラ回収率2025-2026(競馬王馬券攻略本シリーズ)」(ガイドワークス)が好評発売中。