ボクシングのスーパーバンタム級世界4団体統一王者・井上尚弥が、アメリカ・ラスベガスで相まみえる次の相手は、WBC世界同級1位のアラン・ピカソ(メキシコ)。24歳ながら既に32戦と、井上の29試合を上回る。戦績は31勝(17KO)1分で、無敗を誇る。それでも「モンスター」と比べれば体の線が細く、「どちらが勝つか」ではなく「何ラウンドで井上がKOするか」に期待が高まっている。元WBA世界ライトフライ級王者・渡嘉敷勝男氏は自身のYouTubeチャンネル〈「渡嘉敷勝男公式」トカちゃんねる〉で、ピカソに言及した。
「文武両道っていうかね、頭もいいんですよ。医学の大学に行ってる。頭もキレる。医大生ですからね、どこが急所かわかってるかもしれませんよね。そういう意味では、ピカソは怖いかもしれませんね。将来的にはスポーツ医学を発展させて、世界中で医学の腕を生かしたい、みたいに言ってますね」
「IQファイター」と呼ばれるピカソは、メキシコ国立自治大に通う現役医学部生だ。
漫画に話が逸脱して恐縮だが、森川ジョージ原作のボクシング漫画「はじめの一歩」を思い出した。主人公・幕之内一歩が日本フェザー級王者となって迎えた初防衛戦の相手は、医師志望の大学生・真田一機。医学生ならではの人体知識で一歩からダウンを奪って追い詰めるが、最後は意識を失うダウンを喫し、5回KO負け。一歩が初防衛に成功した。
渡嘉敷氏の予想に戻ろう。
「私は激戦というよりは、(井上が)何ラウンドに倒すか。5ラウンド、もつかな」
漫画の結末と符合するのは、単なる偶然か…。
(所ひで/ユーチューブライター)