最近やたらとCMが目につく「格安SIM」。スマホ代が1000円以下になるなど驚くような数字が並んでいるが、本当にそんなに安くなるのだろうか? 毎月7000円とか払っていたものが1000円程度で済むならぜひ乗り換えてみたいものである。
「ほとんどの人はスマホ代が安くなりますし、月額1000円以下にできる人も少なくないでしょう。格安SIMだからと言って繋がりにくいといったこともありません。デメリットは通信キャリアのメール(docomo.ne.jpなど)が使えなくなることと、一部の格安SIMで留守番電話が使えないことくらいでしょうか」(IT専門誌ライター)
各社の格安SIMサービスを見てみると、「データ通信だけプラン」と「データ通信+音声通話プラン」という二本立てになっていることがわかる。とくに安いのは前者の「データ通信だけのプラン」で、月額980円プランもこちらのほうになる。
このプランではネットを見たり、オンラインゲームで遊ぶことは問題なくできる。つまりスマホを情報端末として使っている人にはピッタリのプランだ。メールもGmailやYahoo!メールなら問題なく使えるし、今どきはLINEやFacebookでやり取りするのが普通だろう。
なお、月額980円など最安値の格安SIMでは、データ通信量が月間1GB程度しかない。だが、モバイル専門の調査機関・MMD研究所によると、1カ月のデータ通信使用量は「1GB未満」の人が最多とのこと。YouTubeなどの動画を見なければ、1GBで十分な人は少なくないようだ。
たまには電話もしたい人は、ネット経由で電話ができるIP電話のアプリを入れておけば大丈夫。LINEならLINEユーザー同士で無料通話ができるし、NTTコムの「050 plus」のように一般の電話に掛けることができるアプリもある。こちらでは通話料金が別途発生するが、8.64円/30秒と格安なのが嬉しい。
一方で、今のスマホから乗り換えるためには、電話番号も引き継げないと困る……。そんな人は「データ通信+音声通話プラン」の格安SIMを契約すればいいという。
「ドコモからauなど、他の通信キャリアに電話番号そのままで乗り換える“MNP”はおなじみですが、格安SIMでもこのMNPを使えます。MNPで電話番号を引き継げば、それまでとまったく同じ感覚で電話できますし、スマホ内の電話帳もそのまま使い続けられます」(前出・IT専門誌ライター)
なんだか聞けば聞くほど魅力的に思えてくる格安SIM。ちなみに、しょっちゅう自分から電話を掛けるような音声通話がメインの人など、格安SIMが向いていないケースもあるので要注意。格安SIMに乗り換えると「ドコモ同士は通話無料」といったサービスが使えなくなるので、長電話好きな人は気を付けたいものだ。