3月9日のWIN⑤弥生賞は、実績馬と中山向きの差し馬に注目したい一戦。JRAのGⅠにおいて5着以内となった経験がない、かつ中山のレースにおいて出走メンバー中1位の上がり3ハロンタイムをマークした経験がない馬は、20年以降〈1 0 1 30〉と安定感を欠いていました。
また、20年以降の3着以内馬15頭は、いずれも前走6着以内、かつその前走が新馬や未勝利でなかった馬。大敗直後の馬や、初勝利を収めた直後の馬は疑ってかかるべきでしょう。
さらに、20年以降の3着以内馬15頭中11頭は、前走も今回と同じ中山芝・内2000メートルのレースだった馬。コース替わりで臨む馬は、やや評価を下げた方がいいかもしれません。
今年のメンバー構成ならクラウディアイ、ファウストラーゼンあたりを重視するべきだと思います。
前日3月8日のフィリーズRは、基本的に外枠不利なレース。馬番が10〜18番、かつ前走がJRAで上がり3ハロンタイム順位が3位以下だった馬は、20年以降〈0 1 0 29〉です。
なお、前走の条件がGⅠだった馬は20年以降〈1 5 0 10〉と堅実。一方、GⅠ以外だったにもかかわらず3着以内となった9頭のうち8頭は、前走の着順が5着以内、かつ前走の4角通過順が4番手以下でした。
あとはキャリアが豊富な馬や生月日の早い馬が優勢である点も見逃せないポイント。通算の出走数が4戦以内、かつ生月日が2月中旬以降の馬は20年以降〈1 1 0 42〉と、あまり上位に食い込めていません。
枠順や最終的なメンバー構成しだいで柔軟に構えたいところですが、積極的に狙ってみたいのはルージュラナキラ。前走の上がり3ハロンタイム順位が出走メンバー中1位でしたから、たとえ外枠に入ったとしても高く評価するべきでしょう。
伊吹雅也(いぶき・まさや)「JRAホームページ」「グリーンチャンネル」ほか、さまざまなメディアに活躍の場を広げている新進気鋭の競馬評論家。新刊「ウルトラ回収率2025-2026(競馬王馬券攻略本シリーズ)」(ガイドワークス)が好評発売中。