さて、大騒乱に見舞われたといえば、やはり6月3日から20日まで交流戦後の休養日を挟んで続いたDeNAの泥沼12連敗である。ところが、意外にもチーム内に沈んだ空気はなかったという。
「球団史上初の首位で交流戦に突入、貯金は10ありましたが、12連敗した直後、球団スタッフは『こんなもんです。長続きしませんよ』と冷静な表情でした。選手たちも淡々と『騒いでいるのはマスコミだけで、僕らは普通ですよ』。ある意味、負け慣れているので悲壮感がないんです。だから『勝ちすぎている。そんなにうまくいくワケはない』とね。しかも、これだけ大型連敗を食らってもAクラスにいる。そして幸か不幸か、疲労がたまっていた新守護神の山崎康晃(22)を休ませることができた。すっかり疲れが取れ、万全な状態になりました」(球団関係者)
とはいえ、指揮官の心労はハンパではない。12連敗中に3キロ痩せたという中畑清監督(61)は、ヤケ酒を飲みまくり、
「趣味のカラオケでストレス発散。4連敗で仙台に遠征した楽天3連戦前夜、弟子のデーブ大久保監督(48)を呼び出して、飲みに行きました」
と明かすのは、楽天関係者である。デーブ監督は中畑監督が巨人打撃コーチ時代の教え子で、中畑監督のことを今も「師匠」と呼んで慕っている。
「2人は結局、二次会のカラオケにまで行きました。師匠がひたすら歌い続けていたらしいですが(笑)。中畑監督は交流戦後に4日間、日程が空いた際にもカラオケに出かけていましたよ」
絶好調とは程遠いにもかかわらず、ナインの前では努めて明るくふるまった絶好調男。意外にも他球団は「大型連敗の反動で大型連勝もありうる」と不気味さを感じているという。