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楽天デーブ後任探しに奔走する星野仙一の裏交渉現場

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 就任わずか1年、しかもシーズン中の監督辞任報道で、楽天が激震に見舞われた。そのやさき、星野仙一SA(68)の球団取締役副会長への職位変更が発表されたのだ。さっそく、「後任監督」探しに奔走するのだが‥‥。

 三木谷浩史オーナー(52)が選手起用や打順決定、さらには作戦にまで電話や無料通信アプリを使っていちいち口を出す。前代未聞の現場介入に対し、7月30日、田代富雄打撃コーチ(61)が怒りの退団を決行するという事態に発展。監督として威厳を保てなくなった大久保博元監督(48)も今季限りでの辞任を表明した。

 観客動員は減り、ファンからのバッシングが相次ぐ中、球団サイドは次期監督探しに着手したが、現場介入を嫌って誰も受け手が見つからない。困った三木谷オーナーが、直々に助けを求めたのが星野氏だった。しかも、仕事がやりやすいようにという三木谷オーナーの配慮で、編成全権、裁量権を持つ役職まで与えられたのだ。楽天の内部事情に詳しい東北マスコミ関係者が明かす。

「大久保監督の辞任報道が出た直後から、星野氏が仙台入りし、球団事務所に出入りするようになった。現場介入騒動による球団のイメージダウンは激しく、今なお日本一監督として仙台、東北のファンから支持の厚い星野氏を前面に出すことで人気回復を図りたい、との狙いもありました」

 三木谷オーナーはチームと距離を置き、星野氏が今後、フロントの中心人物になっていくという。

 だが次期監督探しは、星野氏をしても、現場介入余波が想像以上に大きく、スンナリと交渉が進んでいない。

「かつて星野氏が北京五輪の代表チームを率いた際に絶対的な信頼を寄せ、キャプテンに指名した元ヤクルトの宮本慎也氏(44)にまず打診しましたが、『ヤクルト愛』を理由に、アッサリ断られたそうです。そもそも三木谷オーナーの本命は古田敦也氏(50)。でも、この状況では頼みにくいし、古田氏も受けにくい」(スポーツライター)

 星野氏の「持ち駒」としてあるのは、中日人脈、明大人脈、自身が解説を務めていたことがあるNHKの人脈、五輪代表人脈の4つ。宮本氏はNHK、五輪代表の2つの人脈が重なる本命だったのだが、次なる候補として浮上しているのが、NHK人脈の梨田昌孝氏(62)、中日監督時代に新人ストッパーに抜擢した与田剛氏(49)、同じく英才教育を施した立浪和義氏(46)、そして明大野球部の後輩である広沢克実氏(53)の4人だ。

 梨田氏の近鉄、日本ハムでの監督実績には疑いの余地はなく、与田氏と立浪氏はWBCで投手コーチの経験があり、広沢氏も阪神で打撃コーチとしてユニホームを着ていた。だが、梨田氏はオリックスの次期監督候補にもあがっており、争奪戦となるリスクがある。与田氏と広沢氏にしても、監督としての実績はないため、星野氏も三木谷オーナーの意見を聞きつつ、慎重に検討を進めている状況なのだ。だが、引き受ける人物が誰もいないという最悪の場合にはなんと、星野氏本人の再登板もありうるという。球団関係者が言う。

「取締役監督というのは、ダイエー時代に王さんがやりましたから何も問題はないでしょう。その場合は、監督候補にあがった与田氏や広沢氏がコーチとして入閣する可能性があります」

 はたして球団副会長みずから「監督、オレ!」と指名する「ウルトラC」が繰り出されるのか。いずれにしろ、9月末には方向性が見えてくるだろう。

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