NHKの朝ドラ「あさが来た」が、4週連続で視聴率20%超と絶好調だ。人気の中心はヒロインを演じる波瑠。記者は撮影終了間際に波瑠がソワソワするという情報をキャッチした。“いちずな下半身”が向かう先にあるのは男の影か──。下積み10年、本格女優へ羽ばたく波瑠の画面に映らない素顔に迫る!
ようやく女優として一本立ちできるチャンスが巡ってきた。今年10月からスタートしたNHK朝の連続ドラマ小説「あさが来た」のヒロインに抜擢された女優・波瑠(24)のことだ。
「故・夏目雅子に似ていると言われるほどの美人で演技もできるのに、イマイチ突き抜けることができないでいた。一部では“美人すぎて個性が足りない”とも言われてきましたが、ここにきて大きなチャンスをモノにしましたね」(芸能評論家・小松立志氏)
波瑠が演じるのは幕末の京都に生まれ、炭鉱、銀行、生命保険など数々の事業を興した女性起業家のパイオニア。日本初の「女子大学」を設立した実在の女性がモデルになっている。
波瑠とのダブルヒロインとなる姉役には、06年の朝ドラ「純情きらり」で主演を務めた宮崎あおい。夫役に玉木宏、さらに近藤正臣や風吹ジュン、笑福亭鶴瓶といった豪華な俳優陣が脇を固めている。初回視聴率は21.1%と「あまちゃん」を超える数字を記録。その後も4週連続で20%を超えるなど、好調なスタートを切っている。
「幕末からスタートするNHK朝ドラは今回が初ですが、波瑠は着物もしっかり着こなしており、難しい所作や京言葉の使い方も合格点。5月のクランクイン当初は京言葉の微妙なニュアンスにNGを連発していたのが、どんどん上達して嫁ぎ先の大阪弁も板についてきた。負けず嫌いで努力家の素顔がよくわかりますね」(前出・小松氏)
実は波瑠がNHK朝ドラのヒロイン役オーディションを受けるのは、「てっぱん」「愛と純」「あまちゃん」に続き、これが4度目。「あまちゃん」のオーディションでは最終審査まで残ったものの、当時まったく無名だった能年玲奈(22)に主役の座を奪われている。
「今回のヒロイン公募オーディションの参加者は2590人。二次審査では相撲を取る演技テストがあったのですが、恥ずかしさやテレが払拭しきれなかった他の参加者に比べ、真剣に取り組む姿がプロデューサーの目に留まったそうです」(テレビ誌編集者)
相撲はヒロインのじゃじゃ馬ぶりを象徴するものとして、劇中でも頻繁に登場する。印象的だったのは友近演じる世話係のうめと相撲で別れを惜しむシーン。この撮影は波瑠がクランクインして2日目にあり、相撲を取ったあとに2人で抱き合って大泣きする演技がどうしてもうまくいかず何度もNGが出た。
「着物を着たまま、太腿が見えそうなほど大きく股を開いて四股を踏むなど、気持ちの入った体当たり演技を見せています。今後も相撲シーンは見ものです」(前出・小松氏)
物語は江戸から明治へと変わり、いよいよ本格的な波瑠の活躍が始まることになる。モデルの女性は懐に拳銃を抱えながら荒くれ男たちの先頭に立って炭鉱を経営し、夫の愛人やその子供たちと同居していたともいう。そんな波乱万丈の人生を波瑠がどう演じていくのか楽しみだ。