今季の笠原は20試合に登板して防御率6.16と振るわなかったが、自軍の巨人戦も対象だったとされる野球賭博の成績もおぼつかなかったという。麻雀の例に漏れず、1日20万~30万円を投じて損することもあったようだ。野球賭博に詳しい暴力団関係者が語る。
「今季は胴元が大きく損をした。通常、野球賭博は賭けて負けたら、もとを取り戻そうと倍、倍と賭けていって、負けが膨らむんだ。でも今年はソフトバンクが強すぎて、負けが込んでも、1週間のうちにあとからソフトバンクに賭けてチャラにできるケースが多かったんだな。ハンデが意味ないぐらい強かったよ」
それでも笠原らは大儲けできなかったようだが、そもそも賭博にドップリとつかった事実が重い。
「(NPBの熊崎勝彦)コミッショナーは3人が関わった野球賭博に反社会勢力が介在していたのか、に関して『確実な証拠は得られない』としてたな。確かに、昔は9~10割が反社会勢力だった胴元も、4~5年前から3割は一般人になってる。暴対法の影響だよ。個人事業主が一種の事業として手を出してんだ。にしたって、対戦カードにハンデをつけるハンデ師はホンモノだからな。集客や集金を考えてみろ。反社会勢力と関わらないで野球賭博なんか成立するかよ」(前出・暴力団関係者)
そして、笠原らが最も高額を賭けていたのは裏カジノだったと証言する。
笠原は昨年4月にも名古屋のカジノに出入りしていることが発覚し、球団が内々に処理していた。
「謹慎処分を受けたっていうけど、その裏カジノ店には、ご丁寧にも笠原のサインが飾ってあったんだ。サイン書いちゃうなんて、判断がマヒしてるよな。裏カジノに関しては、B氏が横浜の店を紹介したのが最初みたいだ。ギャンブルで借金まみれだったB氏にしてみれば、紹介料のバックが欲しかったんだろう。ギャンブル好きの笠原はハマるよ。球団発表の名古屋、六本木、横浜ばかりか、渋谷の裏カジノにも出入りするようになったって」(X氏)
裏カジノの店構えは、名古屋はアミューズメントパークのような造りを装っていた。他はダミーでスナックの看板を掲げ、1階でインターホンを押すとカメラで顔が確認されて、上に通されると重々しい鉄の扉が開錠されるという。いかにも出入りがはばかられる場所に通い詰めるとは、もはや闇ギャンブルの魔力に勝てなかったのだろう。
X氏が口を開く。
「裏カジノは負けが100万円単位になるからな。裏カジノ店にはそれぞれ専属の金貸し屋がいるんだよ。どこも負け分の4分の1まで貸してくれる。1000万円なら250万までだ。でも利息は3日~1週間で1割だよ。実は福田に対するA氏の取り立ては、野球賭博の借金じゃなくて、金貸し屋の友達だったA氏がその借金返済を迫りに行ったって噂もある。笠原は全部精算してたから取り立てを受けなかったんだろう」