馬券作戦を立てるうえで重要なポイントには、見習騎手(減量騎手)もある。
「3月1日から見習騎手の対象が『騎手免許取得後3年未満で勝利度数100回以下の騎手』から『5年未満で勝利度数100回以下の騎手』に変更されます。5年目の中井裕二(22)=85勝=、原田和真(22)=21勝=、長岡禎仁(22)=38勝=は減量特典が復活するだけに、注目でしょう。また、4年目の城戸義政(22)=36勝=や岩崎翼(21)=59勝=、伴啓太(22)=31勝=も減量特典が継続します」(競馬評論家・伊吹雅也氏)
中でも、東の専門紙トラックマンは長岡を推奨。
「昨年、勝利数を伸ばしたところで減量特典が消え、騎乗依頼が減ってしまった。それでも腐らずやっているだけに、このチャンスを生かしそうです。1月24日の京都ではひと鞍のために遠征し、6番人気で勝利。勝負強さを持っている」
若手成長株なら石川裕紀人(20)の名前があがる。
「とにかく上級条件のレースに強い点が特徴。重賞での好走例こそまだありませんが、15年は1000万下から上のクラスのレースで単勝回収率185%、複勝回収率113%と、すばらしい成績を収めました。減量特典がない特別戦でもさほど成績は落ちていませんから、今後が本当に楽しみです」(前出・伊吹氏)
ベテラン組なら内田博幸(45)と小牧太(48)を狙ってみたい。
「内田は騎乗馬に恵まれていない状況ですが、信頼度は落ちておらず、馬券的な妙味は十分。追いまくる大胆不敵な騎乗の小牧の狙い時は新馬戦です」(スポーツ紙記者)
日刊スポーツの競馬コラム「フルスイング」を担当する、穴党に人気の鈴木良一記者は、東の松岡正海(31)と西の小崎綾也(20)の名前をあげた。
「今年の松岡は中山金杯のマイネルフロスト(2着)のように(まだ3勝と)勝ててはいないけど、以前のような思い切りのある積極的な騎乗が多い。1月31日の東京最終レースでも(10頭立て8番人気の)マイネルシュバリエで2着といい内容でした」
大外から内の馬を見ながら押し上げ、離れての2番手追走からクビ差で2着を死守した松岡は「思ったとおりのレース」とコメントした。今年は一味違いそうだ。
「小崎は去年はケガに泣いたけど、デビュー時に38勝した力量。巻き返しがありそうです」(前出・鈴木氏)
前出・伊吹氏も、
「今年1月、単勝2桁人気の馬で2勝するなど、小崎は単勝回収率202%、複勝回収率108%。現在、通算56勝と、減量特典がなくなる通算100勝までまだ余裕がありますしね」
春のGIシーズンに向けて、ぜひとも資金を増やしたいところである。