芸人を管理するマネージャーまでもが薬物汚染にまみれるとは、もはや末期的な状況だが、Aとは別の事務所に所属する中堅芸人Bは「昔から事務所の人間も、芸人よりよほど手を染めてますよ」と振り返るのだ。
「10年近く前、芸能事務所が運営する芸人養成所の講師が自分の教え子に金とシャブを貢がせていたというヒドイ話がありました。彼はもともと、大物芸人のマネージャーだったこともあり、若手芸人の育成には一定の評価があったのですが、生徒を殴る蹴るが日常茶飯事の暴力講師。若手芸人を自宅に呼んでまで暴力を振るっていました。それで、何でも言うことを聞く教え子にシャブの調達元を紹介して売人をやらせ、その上前をハネるばかりか、自分用にシャブを貢がせていたんです。この講師のせいで、何人もの人生がメチャクチャになってますよ。僕はまだ、お笑い界でこの人より最低な人に会ったことがありません」
このシャブ講師の教え子には、誰もが知る人気コンビの一人がいる。
「さすがにその教え子はもうシャブの売人はやってないと思いますが、消し去りたい過去だと思いますね」(芸人B)
13年には、爆笑問題の元マネージャーが覚醒剤取締法違反容疑で逮捕され、「マネージャー時代からやっていた」と証言するなど、芸能事務所の薬物汚染にも根深いものがある。
芸人Aは、
「昨年の話ですが、知り合いの若手芸人が、有名イケメン俳優や女性モデルらが参加するドラッグパーティに参加したと言ってました。その時はいなかったそうですが、人気男性アイドルグループのメンバーも常連とのことで、『芸能界の闇を知ってしまった』とショックを受けていました」
都内の高級ホテルのスイートルームで行われていたというドラッグパーティ。この若手芸人は、仲のいいIT企業経営者の紹介で参加したのだという。
「参加者は男女半々の構成で、合計8人。入った瞬間に火災報知器が鳴らないか心配になるぐらい、部屋は怪しい煙で充満していたそうです。テーブルには食べ物が置いてあったものの、まったく手付かずで、おのおのが円座になって酒とマリファナに興じていた、と。参加者の男女が入れ代わりで出入りする別室がありましたが、彼はビビッてしまい、残念ながら入らなかった。『ヤリ部屋』に違いない、とは言っていましたが‥‥」(芸人A)
現役芸人の証言で明らかになった、お笑い界に広がる「薬物汚染」の衝撃実態。ライブ会場での「出待ち」やチケットの「手売り」など、ファンとの距離が密接なジャンルだけに、「違法薬物は絶対に許さない」という厳しい目が必要だろう。