「STAP細胞」をめぐる騒動で知られる小保方晴子氏が、手記「あの日」(講談社)を上梓し、話題を集めている。
小保方氏は手記の中で、〈私がES細胞を混入させたというストーリーに収束するように仕組まれているように感じた〉などと綴り、自身の潔白を主張している。
そんな中、同書の発売直後の2月17日には小保方氏が兵庫県警から参考人として任意で事情を聞かれたことが明らかとなった。
STAP細胞をめぐっては、14年12月、小保方氏が当時所属していた、理化学研究所の調査委員会により、すでに存在していたES細胞が混入した可能性が高いという調査結果がまとめられている。15年1月には、理研の元研究員・石川智久氏が、「小保方氏の研究室から見つかったES細胞は、別の研究室から何者かに盗まれたもの」だとして告発状を提出し、警察が受理していたことも今回の参考人聴取に繋がったようだが、実は別の背景もあるという。
絶対匿名を条件に当局の関係者はこう語る。
「任意とはいえ、このタイミングで兵庫県警が参考人聴取に踏み切ったということは、あの手記を出版した影響が多分にあると思います。うちら警察にもメンツがありますからね。『あまり舐めたマネはするなよ』ということですよ」
手記を出版して身の潔白を証明するつもりが、結果的には自身を追い込むことになってしまったようだ。
(しおさわ かつつね)